絶望と花と縄師 (Page 4)

「……花器が潤ってきたようです。そろそろ生けてもいいでしょう」
「先生……」
 菊を手に取り、聡美の秘部に差し込んでいく。
「うあ、あ……」

 茎を根本まで埋め込まれた黄色い花が小刻みに揺れる。
 シャッター音が響き、花器としての聡美が男たちのスマホに記録されていく。

「いや、いや……」
 羞恥で白い肌がピンク色に染まっていく。

「それでは、お待たせしました。皆様で花器を愛でて頂きます」
 何人かの男が立ち上がり、聡美が切羽詰まって訴えてきた。
「お願い、せめて、先生に……」

 他の男に犯されたくない。
 聡美が視線で訴えかけてくる。

「お前は皆様の花器だ。俺は縄師であって、花器を愛でる立場ではない」
「先生……!」
 菊が抜かれた。

「ああ……!」
 男の太い指が遠慮なく聡美の秘部に埋められて、かき回していく。女体に食い込む縄が強調した乳房が揉みしだかれて柔らかく形を変える。
 
「ひああっいやあ……!」
 体を持ち上げられ、後ろから貫かれた。
「ああっいやあっ深いっいやっ」
 水音を立てながら肉棒が出入りする様子を男たちが食い入るように見入っている。

「はひっあんっあんっ」
 若い肉体は異様な状況に興奮してきたようで、声に甘さが混じり始める。
「あっ、駄目、中は……あああっああっ」
 中出しされて、聡美も痙攣して快感を噛み締める。

 ペニスが抜かれて白濁液があふれる。すぐに別の男が入って聡美の中を突き始めた。
「ああっいやっ中がっおかし……あうんっあんっ」

 自分でも驚くほど、山城は冷静だった。
 もっと花を飾れば良かった、次回は改善しようと考えていた。
 芸術のためなら、愛など取るに足らないものだった。

 男たちに輪姦された聡美が力なく横たわっている。精液まみれの痛々しい姿だった。
 山城はかつて佐藤がしたように、花を聡美の胸に落とした。
「餞別だ。……さよなら」
 聡美が光の消えた目から一筋の涙を落とした。山城はきびすを返し、もう振り返らなかった。

(了)

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