春爛漫 (Page 8)
「あっ」
敏感な陰核を押し潰され、馨が腰を跳ねさせる。
「痛かった?」
馨は小さく首を横に振り、自らの腰を少しだけ持ち上げる。
痛みはないが、弾力ある男根の先端の感触は未知のもので、なによりその強い性的刺激に思わず啼いてしまったのだ。
欲しい、と馨は思っていた。
腰の奥が熱を持って疼いている。その熱は腹の外から撫でても、指で中をこねても満たされない。
満たせるのは――
「来て、友也」
「うん」
おずおずと友也が腰を押し進めた。
媚肉と媚肉同士が触れ合い、先程よりも強い刺激が二人の腰を這い、背筋を伝って脳髄を痺れさせる。
ぐいっと友也がさらに腰を押す。だが、膣の入り口で滑り、あらぬ方向へ逃げてしまう。
女性との交わりが初めての友也と、男性を受け入れたことがないまだ硬さのある膣口では致し方のないことである。
「ごめん」
「いいよ。焦らないで」
「うん」
友也はより慎重に女性の秘所へと男根を差し向け、馨は心持ち足を大きく広げて彼を受け入れる態勢を整える。
「……っ、あぁ」
じりじりした時間が過ぎ、ついに友也の先端が馨の中に入り込む。
文字通り初体験の女体は、十数年の人生で知り得た全ての快感と違う。
一方で初めて男性を受け入れた馨は、その圧迫感と痛みに耐えていた。自分以外の何者かが体内に侵入する違和感は、本当にこれが快楽を伴った行為になり得るのかと疑問に感じるほどだ。
「少しこのままでいよう」
不安に気づいた友也は強引に侵入することよりも、馨が慣れることを優先した。彼は彼女が初めて達した時に自分も感じた歓喜を忘れていなかった。だからこそ、一緒に快楽を得たかったのだ。一方的に抱くのではなく、愛したかったのである。
「重たくない?」
「大丈夫」
馨に体を預け、訊ねた友也に馨は頬を摺り寄せつつ答えた。
「ゆっくり動いて」
言われるまま、彼はゆるりと腰を動かす。合わせて不慣れな膣肉が男根を少しずつ受け入れ、解れていく気配があった。じわりじわりと友也が動ける範囲が増えていき、馨も彼を受け入れる肉体的準備が出来上がりつつある。
そして、ついに馨の膣内へと友也の男根、その全てが埋没した。
まだまだ硬さはあるものの、彼女の体内は友也を受け入れ、彼のものを緩やかに締め付けている。その膣内の良さに思わず友也の男根が跳ねた。
「あぅっ」
「ごめん、痛かった?」
「痛んだけど、びりってして、変な感じ……」
「ゆっくりしよう」
言葉通り、友也は挿入と脱出を短いゆっくりとしたストロークで繰り返す。大きく快感を得られるような動作ではないが、応えるような蠕動が馨の中で始まっていた。
「そこ、気持ちいいよ。友也も、気持ち良い?」
「うん」
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