ジャックと私の同棲生活

・作

男友達から預かったジャーマン・シェパードのジャック。聡明な彼との暮らしは穏やかなものだったけれど、お風呂上がりに胸元へ零してしまったアイスを彼が舐めたのをきっかけに事態は急展開して……!?ジャックは友達の大切なペットなのに。このままじゃ、私、イカされちゃう……!

 ジャック。彼はカナダへ短期留学することになった大学の男友達から預けられた、ジャーマン・シェパードの成犬だ。筋肉質な身体つきや、黒と茶色の毛並みが美しい。

 私が昔実家で犬を飼っていたことがあるという話をしたところ、友人は彼を預かってもらえないかと申し出てきた。

 ジャックの犬種がジャーマン・シェパードだと知ったのは、顔合わせということで友人の家に招かれた日のことだった。

 私が飼っていたのは小さなトイプードルで、スモモという名前をつけて家族で可愛がっていた。スモモとは子猫とライオンほどの差があるジャックの体格には正直怯んだ。けれど、利発そうな彼が友人のそばに座り込んでいる佇まいのあまりの凛々しさに惹かれた私は、彼を預かることを了承したのだった。

 

 ジャックとの暮らしは穏やかだった。忙しなく動き、とにかく構ってほしがるスモモはいつも可愛くて私たち家族を癒してくれた。彼は同じ犬といってもスモモとは別の生物のようで、私の動作をいつもじっと見守ってくれていた。ジャックと暮らし始めてすぐに、彼は人の心がわかる聡明な犬なのだと気がついた。

 ジャックはごはんをいっぱい食べて満腹になると、ソファに座る私にぴったりと寄り添って眠った。そんな彼のぴんと立った耳を撫でたり、背中に顔を埋めて匂いを嗅いだりするのが好きだった。

*****

 そんな穏やかな暮らしに変化が訪れた。

 お風呂上がり、バスタオルを巻いただけの姿でカップのバニラアイスを食べていた。

 ジャックは私の手に持っているアイスをちらりと一瞥したけれど、よこせと騒いだりはしなかった。スモモだったら一口もらえるまでぐいぐいと顔を寄せてきただろうな、と昔の愛犬を思い出し、懐かしい気持ちになった。

 しばらく食べ進めて、少しアイスが溶けてしまった頃。

 手に持っていたスプーンから、柔らかくなったアイスがぽとりと滑り落ちた。

「あ……」

 私が胸元に落ちたそれを拭うよりも、ジャックが立ち上がる方が早かった。

 ジャックは大きな前足を私の太ももに付くと、身を乗り出して私の胸元のアイスを舐めとった。

 アイスが食べたかったというよりも、汚れをすぐに拭き取ってくれたような優しさを感じた。

「ジャック!くすぐったいよ!」

 彼の前足に引っ張られ、バスタオルがはだけて乳房が露わになった。

 くすぐったさに身を捩った拍子に、今度はカップから溶けたアイスが零れた。

 ミルク色の液体は右胸の先端のすぐ上に着地した。

 ジャックの舌が再びアイスを狙う。

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