可愛い彼女の開発記録

・作

最近ようやくセックスをさせてくれるようになった俺の彼女・繭。大興奮の俺と違って、繭は全然気持ちよくなさそう。大好きな彼女にも感じてほしい、その一心で俺はローターを手に入れ、繭を絶対に気持ちよくさせることを決意した!最初はくすぐったがるばかりだった繭はやがて…?「繭、すっごい濡れてる」「やだあ……」初めて見た感じまくる彼女の姿に俺は――!

俺の彼女は優等生だ。成績がよくて、髪も染めていなくて、先生からの評価も高い。化粧っけはないけれど、丸くて大きな目や桃色のぽってりとした唇が可愛くてたまらない。ずっとずっと片想いしていて、二回告白するも振られ、三回目でようやくオッケーしてくれた大好きな彼女だ。

そんな彼女の繭と付き合ってもうすぐ二年になるが、先日ようやく身体を許してくれた。これまで唇をぴたっとくっつけるだけのキスしかさせてくれなかった彼女だったが、やっとだ。ここまで長かった。彼女の裸体や肌の感触を妄想し、何百回自分の右手で射精したことだろう。

人生でこんなに興奮したことはなかった。滴るほどに溢れている我慢汁と、鋼鉄のような硬度のペニスがバロメーターのように俺の興奮を物語っていた。

射精の瞬間には声まで出てしまう俺に反して、繭はセックスの最中何も言葉を発しない。痛いかと尋ねると首を振ったり頷いたりするけれど、気持ち良いかと尋ねると首を傾げるばかりだ。繭の秘所を舐め回しながら、そっと彼女の表情を窺うと、欠伸をしていたこともあった。

挿入のときは、初めてなのとおそらく俺の唾液でしか濡れていないので滑りが悪く、かなり痛がった。初回での挿入は諦め、薬局で手に入れた潤滑ゼリーを用いてなんとか挿入出来るようにはなったものの、回数を重ねた今では何も感じていない様子でじっと俺のことを見つめている。

女性は開発しないとなかなか感じにくい人が多いという。繭はひとりでするタイプにも見えないし、今はまだ足跡一つない雪原のように、全く未開発の状態なのだろう。

繭の喘ぎ声が聞きたい。繭の感じている顔が見たい。俺がこんなにも繭のおかげで気持ち良いのだから、同じように繭にも気持ち良くなってほしい。

 

「彼女が不感症?」

放課後のカラオケボックスで友人たちに打ち明けた。

こんなことをバラしてしまって繭には申し訳ないが、俺は本当に悩んでいるのだ。何としても打開策が欲しい。

「繭が不感症っていうか、俺が下手くそなだけかもだけどさ」

「まーそれもあるかもな。アキラ、繭ちゃんが初カノだもんな」

「繭ちゃん処女だったんだろ?開発されてないからじゃん?俺処女と付き合ったことないからなー」

友人たちは歌うことをやめ、ポテトをつまみながら俺の話に耳を傾けてくれた。

「あ、そういやさー、俺の元カノがあんま感じない子だったんだけどさー、ラブホの自販機でローター買って使ってみたらイキまくってたわ」

「ローター?」

「そー。震えるおもちゃ。AVとかで見たことはあるだろ?ネットとかでも買えるし、使ってみたら?」

「あー、手とか舌はダメでもローターならイケるって子いるよな。そういやこないだヤラせてくれた子がさー」

話題は友人がもうすぐ付き合えそうな女の子の話に移り変わっていった。その間も俺はずっと、ローターのことを考えていた。

帰宅してからすぐに通販で調べると、あまりに種類が膨大すぎて目眩がしそうだった。

その中から振動パターンは一つだが強弱はダイヤルで細かく設定できる無難なものをひとつ選び、両親のいない時間に届くよう時間指定をして注文した。

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