隣人の転校生は命令で輝く真夜中の支配者 (Page 3)
それ以降もカーテンは閉まったままだった。
僕は毎日懲りずに、夜までカーテンを開けっ放しにし、何気なくカーテンを閉めに夜の窓辺に立つ口実を作り続けていた。
その日も同じように、皆が寝静まった真夜中になり、カーテンを閉めて寝ようと思っていた。
カーテンを手に取り顔を上げると、お隣の部屋のカーテンはあの日と同じように開いていた。
次に見える光景がわかっているからか、前回よりも僕の心臓を打つ鼓動が痛い。
どんどん目が慣れてきた。
前回と同じ。ほら、また月の明かりで長い足がよく見える。
白くて綺麗だ。すべすべしてそう。
見たことがあるままの姿、体勢で、モジモジと動いている。
あ、また腕の動きが早くなった。
硬直して、足の先がピンと伸びてる。
僕は息を飲みながら、一部始終を目に焼き付けるように観察した。
カーテンに隠れているつもりだが、両目でしっかりと脳裏に焼き付けていたように思う。
ドキドキ、と鼓動の音だけが響く部屋で、そろそろカーテンを閉めて隠れようかと思っていた。
すると、暗闇に溶けていた身体が一気に動き出し、一瞬のうちに僕が立っている窓の目の前まで来てしまった。
少しも動けなかった。裸の女性は僕の目を一直線に捕えたまま、逃がさないように近づいてきた。
僕は何が起きているのかパニックになっていた。
覗きをしていたこと、これは犯罪だし、近所中、いや学校中に知れ渡り、僕は皆から変態呼ばわりされ、今まで通りの生活は出来なくなるんじゃないか、とにかくそんなような事で絶望に突き落とされていた。
窓辺まで来た彼女は自室の窓を開け、ジェスチャーで僕の部屋の窓も開けるよう促してきた。
恐る恐る鍵を開け、言われたとおりに窓を開ける。
冷えた空気が部屋に流れ込み、僕は一つ身震いをした。
「見てたよね」
「え、何が」
「私がオナニーしてるところ」
「み、みてないよっ!」
「いいよ、わざとカーテン開けといたんだし」
えっ? わかってた?
それって前回のことだよね?
僕はすごく混乱したし、ちゃんと隠れてバレていないと思っていた自分がとても恥ずかしくなった。
僕が何も言えないでいると、彼女は片手を僕に差し出した。
「…?」
「舐めてみて、中指」
「な、なんで…」
「きっと気に入るから」
気に入る…え、僕が?
それってあれだよね、さっき自分の股間触ってた指だよね。
舐めるって…
天野さんの作品いくつか読みました。これが一番好みだったのでここに書きます。女性目線と男性目線両方からの視点でそれぞれかけるのは凄いなと思いました。
ひとつだけ疑問なのですが、この作品はなぜM男タグがないのでしょうか。佐々木さんが先に自慰を見られたからでしょうか。
個人的にはこの作品は十分に女性上位の要素があらと思いました。
また天野さんのM男作品が見たいので勝手ではありますがタグをつけて頂けると嬉しいです。
大学生 さん 2022年2月28日