年齢差のある彼氏のためにチャラ男に抱かれることになった話
女子大生の理央は、サークル勧誘をしつこくしてきた男、浦田に年上の恋人との逢瀬をネタに身体を求められた。ドラッグストアで恥をかかされ、浦田の自宅で犯される理央。嫌悪するあまり、ずっと目を瞑っていたことが仇となり、浦田はコンドームをせずに理央へ挿入をする――……。
「これ、なーんだ」
目の前にいる男は、同じ大学に通う上の学年の男だったと吉沢理央は記憶していた。
しつこくサークルに誘われていたが、断り続けたのは数か月前のことだ。
男が手にしているスマホには、理央と一人の男性の姿が映っていた。
「……私と、彼氏ですね」
「へえー。この彼氏さあ、会社入ってくの見たけど、けっこう大手の企業じゃん?そんな企業勤めの人間が大学生とはいえ、未成年と付き合ってるってどうだろうね?」
ニヤニヤとした表情を、男は崩さない。
理央の彼氏は、七つ年上の幼馴染だった。
ずっとお互いに想い合い、理央が高校を卒業してから付き合いを始めたばかりだ。
自分の腕をギュッと掴みながら、理央は男を睨みつけて訊ねる。
「……サークルに入ったら、消してもらえますか、それ」
「いや?もうサークルとかどうでもいいよ。オレんちいこ。断ったらどうなるかわかるよな?」
男が理央の肩に腕を回し、耳元で声を低くしながら言う。
目の前でスマホが出される。画面に表示されている電話番号は、理央の恋人の勤め先だ。
「いきます、から……やめてください」
「聞き分けが良い後輩で助かったわ。っしゃ、行こうぜ。その前に店に寄るか」
そうして男と連れ立ち、ドラッグストアへやってきた。
黙ってついていくと、男はコンドーム売り場の前で止まり、どれがいい?などと理央に訊ねた。
理央は何がいいのかわからないのでなんでもいいと答える。
すると男は、一つ適当なコンドームの箱を取ると、理央に支払うよう伝えた。
「は?なんで私が……」
「ゴム無しでシていいなら買わなくていいよ」
「…………」
男の手から奪うようにコンドームを取ると、理央は会計へと向かった。
その後ろから理央の腰に手を回し、男はわざと大きめの声で言った。
「あ~お前って本当エッチだよな~こんな薄いの使いたいだなんてな~」
「ちょっ、なに……やめてください!」
カッと身体が熱くなり、理央は男から離れる。
店員にささっとお金を渡すと、店員は苦笑しながら目をそらした。
その対応がまた恥ずかしくなり、理央はゴムの入った袋を受け取ると足早に店を出た。
店を出て、理央は男へ軽蔑の眼差しを向ける。
「な、なんてことしてくれるんですか!」
「なんか理央ちゃんっていじめたくなるんだよね。しかしさっきのはウケたわ」
「本当に、やめてください……なんでこんなこと……」
「なんでだろうね~?とりま早くうちいこ」
黙ってついていくしかないと、理央はおとなしく男の後ろをついていった。
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