大きすぎる僕ら (Page 3)
修が決死の告白をした後、きょとんとした顔で、綾奈は修を見ていた。
そして修の言葉の意味を理解し、頬を赤くして笑った。
「あ、大きいんだ…?えっと…私あんま気にしないよ?」
「ありがとう、でも多分…綾奈が思っているよりもう少し」
修の表情が思ったより深刻なのに綾奈は驚いた。
「…そうなんだね」
綾奈も少しトーンを落として、寄り添うように続けた。
「私がそれを嫌がるかもって思って、今までエッチしようとしなかったの?」
「うん…痛いって言われることが多かったから…そこがうまくいかないと、嫌われるんじゃないかって」
綾奈は、2人の関係が良好なのにセックスしようとしない修に対して抱いていた疑問と不安が少しずつ溶けていくのを感じた。
「そっか…うん、わかる。自分のこと受け入れてもらえないかもって不安になるよね」
「…ごめん、綾奈を信じられないとかじゃなくて」
「わかってるよ。私も自分の身体にコンプレックスあるし…でも修くんは私のこと受け入れてくれてるじゃん?」
綾奈はその体型のせいで、交際しているといないとに関わらず男から身体を求められることが多かった。
修が性急にそれを求めなかったことが最初はもちろん嬉しかったし、3ヶ月我慢してやっぱりセックスしたいと思ってくれたのも嬉しかった。
「受け入れてるっていうか…綾奈のこと好きだから」
「うん、私も、修くんのこと好きだから…だから受け入れたい。それに、物理的にもし入らないとか、挿入が難しいとしても、それで嫌いになったりしないし…付き合い続けたいって思ってるよ」
ここまで言ってもらえたら、もう十分だと修は思った。
もし上手くいかなくても構わない。
もっと綾奈と深く知り合いたい。
ようやく安心して、修は決意することができた。
「…ありがとう」
修は綾奈の身体をぎゅっと抱きしめた。
その柔らかさに、欲望と愛おしさが同時に込み上げてくる。
2人は顔を見合わせて、キスをした。
キスは最初のデートの時から、会えば必ずしていたが、いま初めてのように2人とも心臓がどきどきと高鳴っていた。
修が綾奈の唇を割って舌をゆっくり差し込むと、綾奈もそれを受け入れて応えた。
くちゅくちゅと音を立ててしばらく舌を絡め合わせる濃厚なキスを続けた後、唇を離して綾奈の顔を見ると、綾奈はすっかり蕩けた目をしていた。
セックスを避けていた修は、前戯のようなキスを交わすのも、それによって潤む綾奈の表情を見るのも初めてだ。
「ベッド行こうか」
激しく高まる欲望をぎりぎりで堪え、修は綾奈をベッドに誘導した。
綾奈は頷いて、修に続いてベッドに腰掛けると、自分で着ているものを脱ぎ始めた。
綾奈自身は性欲が特別強い方ではないが、もちろんそれなりにはある。
修と付き合い始めて3ヶ月、彼女も恋人とセックスしたいと思いながらできずにいたので興奮は高まっているのだ。
素敵
幸せそうな性行為に笑みが思わずこぼれてしまいました
ななし さん 2023年7月2日