3年ぶりに (Page 2)
「久しぶりに会わない?」
と短いメッセージが信行から届いたのは1週間前だった。
3年前まで頻繁に会ってセックスしていた相手からの連絡は、本当にこの期間1度もなかった。
信行とみなみは5年ほど前、まだ互いに20代だった頃にマッチングアプリを通じて知り合った。
最初から互いにセックス目的だったので話は早く、マッチして3日後には顔を合わせていた。
寝てみると相性はよく、会話のノリもそれなりに合うので定期的に会うようになった。
予定を合わせるためだけのメッセージのやり取りと、食事すらせずにホテルの近くで集合解散する関係は側から見れば即物的すぎると思われるかもしれないが、2人ともそれが気軽で心地よく、互いにそれ以上を求めないところがとても気に入っていた。
この3年間で、みなみは仕事や住まいを変えた。
感染症の心配をしながら新しい生活環境に慣れていく作業は常にみなみを疲れさせ、そのためこの3年間で新しく異性と接触を持つことはなかった。
つまりまる3年もの間セックスをしなかったということになるが、それどころではなかったとはいえ彼女の中に溜まるものはあった。
みなみは若い頃からセフレが欲しいと思うほどにはセックスが好きだし、他人と比較するのが難しい項目だが性欲も強い方だと思う。
だから久しぶりに信行から連絡が来てからの1週間は、思い出したように膨らんだ性欲を抑えるのに正直必死だった。
新しく相手を探すのは、特に女にとって欲望を上回る面倒くささがあるものだが、既知の相手とのセックスならばと一気に記憶と欲望が湧いてきたのである。
*****
「シャワーは?」
部屋に入るなり後ろから腰を抱き、ブラウスの裾から手を忍び込ませてきた信行が、みなみの耳元に息を吹き込むようにして尋ねた。
「っ…ん、済ませてきた」
みなみが小さく答えた声はやや掠れている。
「さすが」
ふっと笑って言うと、信行はみなみの首筋に舌を這わせながら、下着越しに乳房を指でなぞった。
「んっ…あ、やば…ぃ」
みなみはぞくぞくと登ってくる快感に、すぐに身体を震わせた。
久しぶりに感じる男の体温と肌の感触が、ため込んでいた欲望を弾けさせた。
「やばい?」
穏やかな口調で聞くが、信行の方もすっかり興奮は高まっており、自分の腰をみなみに押し付ける。
「んんっ…」
みなみは、室内に入って5分と経たないのに自分の膣内が疼き、とろりと愛液が溢れてくるのを感じてたまらない気持ちになった。
信行は、後ろからみなみの首筋にちゅっちゅっと吸い付きながら、ブラウスを脱がそうとたくし上げた。
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