汚れた寝室
金子静香と、英会話スクールの講師である西岡譲は不倫関係にあった。そして静香は夫の貴之が出張で不在の時に、間男の譲を夫婦の寝室に呼んでセックスをするのだった。静香は夫に不満がある訳ではなかったが、幸せな生活を壊したい衝動が突き上げて、不倫の罪を重ねている。そんな静香の妖しい欲望に引きずられるように、譲もこの関係にはまっていった。今夜も静香は譲を家に呼び、前戯もなくいきなりの挿入を求めるのだった…
クイーンサイズの大きなベッドがある寝室のドアが開き、一組の男女が入ってきた。
女はこの寝室の主である金子静香、そして男は静香の不倫相手である西岡譲だ。
静香が夫婦の寝室にこの間男を入れるのはもう3度目のことになる。
「静香さん、あんた本当いかれてるよ」
「最初はあなたが強引にしてきたんじゃない」
4日前、夫の貴之の出張が決まって譲を呼ぼうと決めた時から静香はこの時を待ち侘びていた。
譲も当然やる気まんまんでこの家に来ている。
つまり部屋に入った時点で既に2人はすっかり発情しきった状態だという訳だ。
「こんなに淫乱な人妻とは知らなかったんだよ」
にやりと笑った譲は、裸にバスローブを羽織っただけの静香を後ろから抱きしめた。
「譲くんに目覚めさせられちゃったの、きっと」
譲が着く前に、静香は既にシャワーを浴びていた。
明日の夜までの食事も用意し終えており、あとはとことん快楽を貪るだけの状態に準備を整えて間男を迎えている。
夫との愛の巣を汚す悦びが癖になるような、そんな悪い女に自分が成り果てるとは、結婚したばかりの頃は想像もできなかった。
「旦那が帰ってくるのは?」
「明後日の午後よ」
「明日の夜までか…ゴムもっと買ってくれば良かったか」
譲が意地の悪い顔で笑っているのが、後ろから抱かれていてもわかる。
譲の手に自分の手を重ねた静香は、その手を撫で回すように動かした。
「さすがに大丈夫でしょ…でももし足りなくなったら…」
身体を捩って譲を見上げ、顎をあげて静香は自分から譲の唇に吸い付いた。
シャンプーの甘い香りを吸い込みながら、譲はそのふっくらと潤った唇にしゃぶりつくように口付けを返す。
互いの体温が上がっていくのを感じながら、2人は久しぶりの夜を満喫しようとしていた。
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譲は、静香が趣味で通う英会話スクールの講師だった。
少人数クラスでの講座で、3〜4人の生徒と同時レッスンを受けていたのだが、たまたま他の生徒が欠席して1対1になった日に静香は誘われた。
結婚しているからと一度は断ったが、強引に渡された連絡先をブロックできなかったのは静香の方にもくすぶる欲望があったからだ。
30になったばかり、まさに女盛りの静香をやや年下の譲は初めて会ったときから狙っていた。
柔和な顔立ちと豊満な身体、特にその大きな乳房は遊び慣れた譲にとっても滅多に見ないレベルのモノだったのでそそられた。
決してハンサムではないが、いわゆる雰囲気イケメンと呼べるくらいの顔立ちの譲は、長身と抜群のコミュニケーション能力が幸いしてよくモテた。
年下の女を開発するのが好きだったが、そろそろ熟女もいいかなと思い始めた矢先に知り合ったのが静香だったので、いつものようにちょっと強気にアプローチしたらあっさり靡いた。
初めての時と2回目まではホテルで交わった。
その時点で、譲は静香の性感に対する反応の深さに驚いていた。
経験は多くないと自分で言っていたが、こちらが与える愛撫に対する反応が激しく、快感をどんどん吸収して飲み込んでいくように見えた。
そしてそんな静香と身体を重ねるごとに、譲もこれまで知らなかった悦びに引っ張られていく気がした。
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