雪の夜、年下の彼に弄られる (Page 2)

「ねっ? どうかしら」
「かしこまりました」
「あっ」

私の言葉に彼はすぐに行動に出た。
獣が餌に食らいつくように、荒々しく私の唇を塞いできた。
そのまま舌を挿し込んでくる。

「んっ、んんっ。はーっ、っくっ、んっ、はぁ……、んっんっ」

ちゅぱちゅぱくちゅくちゅと粘性の高い音が玄関に響く。
お互いの舌がいやらしく絡み合うたびに、口の端からだらりと唾液がこぼれていった。
私は彼とのキスに没頭していたのだが、ふと我に返る。
ここはまだ旅館の入口に過ぎない。
頭の中は既に沸騰しそうなほど、彼を求めているのに、そんなつまらないことに気づいてしまった。

「ぷはっ……」

彼の方から唇を離した。
私は物欲しそうに舌を伸ばすが、唾液の橋が架かるだけだった。
物足りなさそうな私の顔を一瞥すると、彼は急に私の腰と太ももに手をかけて持ち上げる。

「きゃっ」
「よいしょっと」

要するにお姫様抱っこの姿勢になった。
先ほどまでとは違った意味で顔が近くなり、恥ずかしさのあまりじたばたとしてしまう。

「ちょっ、えっ、おっ」
「暴れないでくださいよ。さあ、行きましょう」

私は彼になされるがまま、室内へと運ばれていった。
そして、彼が向かったのは部屋に備え付けられた、露天風呂だった。

「はい、到着です」
「んっ? 温泉?」
「はい。まずは汗を流しましょう」
「それはいいんだけど……、えっ? 貴方が脱がすの」
「はいっ。脱がすのは得意ですから」

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