20年の時を経て

・作

自宅でデザイン事務所をしている『俺』は、仕事に煮詰まり、鬱憤を晴らすためにファッションヘルスに出かけた。そこで出会った美しいヘルス嬢にはまった『俺』は、その店に通いつめ、そのたびに彼女を指名していた。ある日、そんな彼女が『俺』に打ち明け話をするのだが、そこから20年前の出来事と今が、線で結ばれていく…

1.20年前の夏

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

 俺の額から、汗が滴り落ちる。狭いシングルベッドで、俺は一人の女を抱いていた。

「あん!あん!あん!」

 快感のあまり、女が俺の背中に爪を立てる。少し痛いが、それが逆に気持ちいい。そして俺は、腰の動きを激しくした。しかし、あくまでも優しく…

「あん!あん!あん!!」

 女の蜜壺が、ますます濡れてきた。俺の肉棒を突き立てる音が、パン!パン!パン!という乾いた音から、ヌチャ!ヌチャ!ヌチャ!という、淫靡で湿った音に変わってきた。

「あぁ、気持ちいい…このまま止めないで…」

 女が喘ぎながら囁いた。女もしとどに汗をかいていた。そして、蜜壺はさらに濡れ、膣もいよいよ締まり、ピクピクと痙攣を始めた。俺は左手で女の腰を抱き、右手で女の乳房を揉み、ピストンをさらに続けた。

「あっ!あっ!あぁっ!」

 女は首を左右に振り始めた。そして、俺の股間の熱も、最高潮に達した。

「あっ!中で出して!中で出して!一緒にいって!!」

「うっ!うっ!くっくっ!!」

 俺の肉棒は、女の蜜壺の中で果てた。俺は蜜壺からダラリとなった肉棒をゆっくりと抜くと、女の花弁を白い精液が伝った。女はそれを指で拭うと、口に運んだ。

「あなたのザーメン、美味しい…優しい味がする…あなたのセックスに似て…」

 今から約20年前の暑い夏の夜。狭くて薄暗い部屋には、俺たちの激しい呼吸だけが響いていた…

2.あるヘルスにて

「うぐっ!うごっ!うぐっ!」

 俺は若い女に肉棒を咥えてもらっていた。あれから約20年後、俺は自宅で小さなデザイン事務所をしていた。仕事で煮詰まり、自宅兼職場を抜け出し、鬱憤を晴らしにファッションヘルスに来たのである。初めて入る店だったが、偶然にも美しいヘルス嬢に当たった。

「おぉぉ…おぉぉ…」

 俺は快感のうめき声を出した。俺の肉棒を咥える女の口の向こうに、白くて形のよい小さな乳房と、その先のツンと尖った桜色の乳首が見える。口の動きに合わせて、女の乳房が揺れる。その光景に、俺の股間はますます熱くなってきた。

「おっ!おっ!おぉっ!」

 俺の肉棒に電流が駆け抜けた。俺は女の口の中に、ありったけのザーメンを放出したのだ。女は俺のザーメンをごくりと飲み込むと、不器用にニコリと笑った。

「君、上手いね。まだ新人のようにも見えるけど?」

 俺は煙草を深く吸い込むと、フーッと煙を吐いた。女は、ただ固い表情で笑うだけだった。俺は女の肩を抱いて言った。

「また来るよ。その時は君を指名したいから、名刺をもらってもいいかな?」

 女はコクリと頷き、名刺を差し出した。

「『佐恵子』ちゃんっていうんだね?気に入ったよ」

 俺は女に口づけをした。佐恵子は少し表情を柔らかくし、

「ありがとうございます」

と言った。俺は佐恵子の頭を撫で、佐恵子と一緒に個室を出た。

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