お仕置きオナホ生活

・作

年上の冴えない夫は、いつだって私には甘かったから、ほんのお遊びの不倫なんて当然許してくれる。そう思っていたのに、あっさり離婚を切り出され、生活力のない私は必死に夫に縋りついた。夫と飼い犬の共同便器に成り下がっても、表向き裕福な奥様でいられるのなら、私はそれで構わない…

「ほんとに綺麗なところだねぇ!ちょっと遠いけど、来た甲斐があったよ」

夫は展望台からきらきら輝く海を眺めながら、少しはしゃいだように言った。

「…えっ、ええ…そう、ねっ…」

私は手摺りにしがみついて、俯いたままそう答える。

…ぬちゅっ、ぬちゅっ、ぱちゅん…

「…ふ…ぁぅっ…ぁ…」

いつ誰が来るとも分からない屋外で、私はスカートを捲り上げられ、後ろからモノのように犯されていた。

「あ、ほら見て見て。今魚が跳ねた」

「ぁ…はぁ…っ、ん…あっ…」

「いいよね~、自然の生き物は気楽で。僕、生まれ変わるなら鳥がいいなあ」

呑気な声が聞こえるけれど、それどころではない。

でも、逆らうこともできない。

なぜなら1ヶ月前から、私は夫のオナホになったのだから。

 

大学を卒業してすぐ、10歳年上のさえない夫と結婚したのは、専業主婦で贅沢をさせてくれると言ったから、ただそれだけ。

学生時代に一生分は遊んだし、あとは楽していい生活が出来れば良かった。

多少我儘を言っても、若くて可愛い君が側に居てくれるだけで幸せだと、何でも買い与えてくれた夫。

だから暇潰しの不倫がバレた時も、「あなたが仕事ばかりで寂しくて…」と泣きながら謝れば許してくれると思っていたのに、現実は違った。

毎日愛していると言ってくれていたのが嘘のように、離婚を前提に淡々と話を進める夫。

専業主婦の君から慰謝料を取ったりはしないから、と言われたものの、30過ぎて職歴もない状態で放り出されても暮らしていけない。

今の恵まれた生活を手放したくなかった私は、何でもするから側に置いてと夫にすがった。

すると夫は、すぐにいいよと返事をしてくれた代わりに、1つ条件を出してきた。

「…君がそういうことは苦手だって言ってたから、週1くらいで我慢してたのに、彼氏くんとは1日2回も3回もセックスしてたんだってね。これから、いつでもどこでも僕の好きな時に使えるオナホになってくれるなら、ずっと養ってあげてもいいよ」

 

ふと話し声がして下を覗くと、大学生くらいのカップルが展望台に上がってこようとしていた。

「あ、あなたっ…人が…」

「うん、大学生かなぁ。初々しくていいね」

「…ん、はぁっ…はっ…」

カツン、カツンとヒールの音が近付いてくる。

(早く…早くイって…!)

夫が果ててくれるように必死に締め付けるけれど、まだ終わってくれそうな様子はない。

「はぅ…ん…、…ああっ…!」

不意にぐりっ、と奥を突かれ、ついうっかり声が漏れてしまった。

「…ねえ、何か人の声しなかった?」

「え、そう?」

「!」

その会話が間近で聞こえて、ばくばくと胸が鳴る。

振り向くと夫は、いつもと変わらない顔でおっとり笑っていた。

…ぱちゅん…ぐちゅ、ぐちゅっ…

「ぅ、んっ…あなた…!お願い、ホントに…!」

一段、二段…人影はもうすぐそこだ。

「…ね、ねぇっ…!」

「あっ、待って!車にスマホ忘れちゃった!」

私が夫の腕を握った時、女の子の方が叫んだ。

「え?もうここまで来たんだし、いいじゃん。俺ので撮れば」

「だってカズくんガラケーでしょー?そんなんSNSに載せられないもん。お願い、取りに行こ!」

「えー…もう、しょうがねぇなぁ…」

「うふふ、ありがとー」

そんなやりとりがあって、カップルは急ぎ足で階段を降りていく。

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