隘路 (Page 7)
「んぶっ」
口の中に射精されたカリンが男根を咥えたまま抗議の視線を彼に向ける。しかし、香史郎は体験したことがない射精の快感に目を閉じて耐えていた。
「出すときは出すって言ってよ。驚くから」
精液を飲み干したカリンは口を手の甲で拭いつつ立ち上がって、パイプ椅子に座り直す。
「次はコーシロウがして」
「え?」
「もしかして童貞?」
「うん」
「素直に答えるね。口でして。さっきしてあげたでしょ」
香史郎はズボンに性器を仕舞い、カリンがしたように相手の前で座り込む。そして記憶の中のカリンを真似て、彼女の内股に手を這わせる。そろそろと前進させ、ズボンに手をかけて引き下ろす。露わになった下着を横にずらし、閉じた陰唇に舌を伸ばす。カリンの女陰は外側にまで愛蜜が滴り、ぬめっていた。初めて発情した女の香りを鼻先に感じ、香史郎は射精したばかりのものが再び勃起するのを抑えられない。
舌に触れるのは奇妙な味だった。食べ物で近いものはない。強いてなにかに愛液を例えるなら、汗や唾液だろうか。体液という意味では根本的には同じかもしれない。だが、香史郎は女の体から溢れるその甘くない蜜を舌で貪った。
「あ、ちょっと、そんなにがっつかないでよ」
カリンの声は聞こえていたが、香史郎は理解することができなくなっていた。押すのとしての本能を引っ掻くようなその声に、我知らず香史郎は興奮していく。
遂には興奮を抑えられず、香史郎はカリンの両足を持ち上げる。両足を揃えて持ち上げられたカリンは慌ててパイプ椅子に手をやって体を支えた。
丁寧に、丁寧に香史郎は誰に教えられるでもなく陰唇の割れ目を舌先でなぞる。
「ひんっ、あ、それ、気持ちいい」
膣の入り口から、陰核、割れ目の始点から終点まで舌で割り、何往復もした。すると次第に蜜の分泌量が増え、ぶるぶるとカリンの内股が震えだす。
「うそ、うそ、なんで。あ、やだ、やぁ、これ、ああ、イク、やだ、イっちやう」
ぴんと四肢を突っ張らせ、カリンが達する。パイプ椅子ががたりと揺れ、歯を食いしばってカリンは絶頂の波に堪えた。
香史郎が捕まえていた足を解放すると、カリンはぐったりと四肢を弛緩させる。彼女の顔は見たこともない蕩けた表情を浮かべており、息も荒げていた。
彼女の足元から香史郎は立ち上がる。
何をしていいのか分からないが、カリンがある程度満足しているのだということは理解していた。
「これで、満足した訳じゃないでしょ」
予想に反してカリンはそう言って服をまくり上げる。痩せた脇腹が露わになり、次いで下着ではなく乳房が照明に照らされる。かちかちに勃起した桜色の乳首が乳房の頂点で存在を主張していた。
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