兄嫁の淫靡な誘惑 (Page 3)

真由はリビングのソファーでテレビを見ながらも焦れていた。

初めて義弟の直人に犯されたときは驚き、混乱し、恐怖に涙した。
しかしその時感じた強烈な快楽が身体に焼き付くように離れず、気がつけばまた義弟の家に足を運んでいた。

夫の信行は一流企業のエリートコースをひた走る優秀なビジネスマンで、家では穏やかで優しい、顔も性格も申し分のない相手だ。
不満などあろうはずがなかった、他の男とのセックスを知るまでは。

信行は夜もスマートで優しく、それも経験の少ない真由にとっては好もしかったはずなのに、荒々しく自分を求めて貪るように自分の体をもみくちゃにする義弟との行為を知った後では、夫との夜の営みに物足りなさを感じてしまうようになっていたのだった。

「いや」「困る」などとふんわりした拒絶の言葉を口にしながら夢中でしゃぶり尽くされる快感は他のものに替えがたく、今夜もまた義弟との情事にたっぷり溺れるつもりで食事を作って持ってきていた。

いつもならとっくに身体に触れて、少し乱暴なくらい強引に唇を奪ってくるタイミングで今日は直人が何もしてこない。

今日は私を抱かないのだろうか。
いや、「もう」私を抱かないのだろうか。

そう思うと、真由は自分が抱いていた期待の薄汚さにゾッとして惨めな気持ちになる。
しかしそれ以上に、もう義弟でなければ埋められない穴が自分の中にできていることを自覚してもいた。

今夜は直人の家に行く。
それで朝から身体の芯が疼いていた。
その疼きはもはや抑えようがなく、真由は我慢の限界に近づいていた。

*****

「はい、紅茶」

直人が洗い物を終えてリビングに戻ってきた。テーブルに
紅茶の入ったマグカップを2つ置く。

「ありがとう」

「義姉さんが持ってきてくれた器、持って帰れるようにしてるから」

「うん」

「もう少し休んでから帰る?あんまり遅くなると良くないよね」

あくまで紳士的な距離感で、直人もソファーに座った。

「…うん…」

真由は困惑していた。
自分の性欲を満たしてくれる都合のいい存在として相手を見ていたのは、直人ではなく自分の方だったというのか。

「あ、チャンネル替えていい?今日見たいやつあったんだよね」

直人がリモコンに伸ばした手に、堪えきれず真由の方から触れた。
かかった。
そう思った直人は内心でにんまりと笑っていたが、あくまでとぼけて真由を見た。

「義姉さん?」

「ねえ…今日は…その、しないの?」

「え?」

「だから…エッチ…しないの?」

テレビの音にかき消されそうなほど小さな声で言った真由の頬は羞恥で真っ赤だった。

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