チョロいと思っていた同期の女とどこまでも堕ちていく話 (Page 3)
「ほら、隙だらけですよ」
気が付けば俺も下着姿にさせられていた。
「三輪さんはボクサーパンツなんですね。意外です」
「何はいてると思ってたんだよ……」
「何も考えずにトランクスかと思ってました。あまりお洒落には気を遣わない人だと思っていましたので」
「いや、まあ、そうかもしれないな……。っていうかお前こそ、そんな可愛い下着持ってたんだな」
「可愛いです? 良かった。三輪さんにそう言ってもらえれば、準備した甲斐がありました」
 まさか長谷川と下着談義をするとは思わなかった。
 というか、準備したっていうのはどういうことだ。
 そこを問い詰めようと思った時には、長谷川は下着を着替えの上に置いて、浴室に入ってしまっていた。
 プリンとしたお尻のシルエットだけが、俺の目線の先を動いていくのだった。
(いや、このまま流されて良いのか?)
 逡巡しながら目を落とすと、長谷川が残していった下着が目に入る。
 ほんのりと体温と香りが感じられるような気がして、ちょっとだけ興奮した。
 触ろうかな、と一瞬気の迷いが頭をよぎったが、全身全霊を持ってせき止める。
 だけどそんなところで抵抗力を使ったせいか、浴室から「三輪さん早く来てくださいよ」という声にあっさりと引き寄せられてしまった。
「もう、遅いですよ、三輪さん。……あっ、もしかして私の下着に悪戯してませんよね」
「するかバカ!」
「じゃあいいですよ。ほら、体を洗ったら早く入ってきてくださいよ。気持ち良いですよー」
 そう言って、湯船の中から手を振る長谷川。
 湯の花が濃い泉質で、若干濁っているせいか、長谷川の裸はシルエットしか分からなかった。
 残念な気もしたが、少しだけホッとしたのは事実だ。
 ちらりと横目で湯船に視線をやると、長谷川と目が合った。
「気になりますか?」
「何がだよっ」
 見ていたことがバレたことが気恥ずかしくて、俺は誤魔化すように頭からお湯を被る。
 それでも体を洗いながらも、背後の長谷川のことが気になっていた。
 俺の頭の中にあったのは、長谷川のほっそりとしたシルエットだけだった。
 下腹部が熱を帯び始めたのを感じて、慌てて水を被る。
 冷たかったが仕方がない。
 息子の昂ぶりが収まったのを確認してから、俺は慌てて湯船につかった。
 そんな俺の様子を長谷川は楽しそうに眺めていた。
「三輪さん、慌てて入ると転びますよ」
 そんな声を聞いて、俺は裸で長谷川と並んでいることを再確認してしまう。
 妙に緊張してしまい、横に視線を送りたいがあまり上手くいかない。
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