チョロいと思っていた同期の女とどこまでも堕ちていく話 (Page 5)

「んっ……、はぁっ……、あぁんっ」

 上目遣いで俺を見上げてくる長谷川の甘い吐息が心地よかった。
 ひょっとこ顔で、一見すると間抜けにも見えるが、それがまたとてもエロい。
 こうさせたいと企んで温泉に誘ったものの、まさか積極的に攻められるとは予想外だった。
 ジュルジュルというストローク音が勢いよくなっていく。
 浅く、深く、浅く、深くと交互に刺激が襲って来る。

「や、ヤバい、おい、ちょっと、長谷川、ヤバいって」

 背筋にブルッとくる。
 何も考えることができない。
 とにかく射精したくて仕方がなかった。
 それでも最後の理性で長谷川にやめるように言うが、まったく聞き入れられなかった。
 それどころか唇の吸引力はいっそう強まっていた。

「あっ、もう、ダメだっ! ああっ!」

 俺は長谷川の口の中に欲望の塊をぶちまけていた。
 しかし長谷川はそれでも口を離さず、ジュルジュルと吸い続けている。
 最後の一滴までも吸い尽くす勢いだった。
 最後に愛おしそうに亀頭を舐め上げて、チョポッと音を立てて口を離した。
 ヌラヌラとした粘液の橋が、俺のペニスと長谷川の唇の間に掛かり、夕陽を受けて輝いていた。

「す、すまん、大丈夫か?」

 少しだけ罪悪感を感じてそう言った俺に、長谷川は楽しそうに微笑んだ。
 ゴクリと口に含んでいた俺の汚れた精子を飲み干した。

「へえ、こんな味がするんですね。思ったよりも嫌な味ではなかったですね」

 もしかして、これさえも予行演習だったのだろうか。
 少し恐ろしい気分になってしまう。
 急激に熱っぽさが冷めていくのを感じながら、俺は辛うじて口を開いた。

「良かったのか? こんなことを――」
「――あっ、そろそろご飯じゃないですか、上がりましょ、三輪さん」

 結局長谷川は答えを出さずにそそくさとお風呂を上がってしまった。
 俺はまるで狐につままれたような気分で、一度温泉のお湯で顔を洗う。
 湯の花の匂いの中に微かに栗の花の臭いがしたのは、気にしすぎだろうか。

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