チョロいと思っていた同期の女とどこまでも堕ちていく話 (Page 2)

「やっぱり湯布院は良いですね」

 月末、休みを合わせた俺と長谷川は湯布院の高級旅館に泊まっていた。
 川沿いの隠れ家のような宿で、勿論部屋には露天風呂がある。
 俺は落ち着かなかった。
 いつものお遊びとは訳が違う。
 今日こそ俺も男だと思い知らせてやる。
 そんな気持ちでここにやってきていた。

「三輪さん、露天風呂も良い景色ですよー」

 そんな俺の気持ちなど歯牙にもかけていないのだろう。
 長谷川は楽しそうに部屋をうろうろしている。
 その余裕がいつまで続くかな。
 俺は下心を表に出さないようにして、荷物を整理するのだった。

「おーい、長谷川、荷物はこっちの部屋で良いか?」
「はーい、お願いしますね」

 女の荷物は多いと言うが、長谷川はそんなことはなかった。
 ただ気になったのはコンビニのビニール袋だった。

「長谷川、何でわざわざコンビニで買い物してるんだ?」
「あ、私生水がダメで、ミネラルウォーターを旅館で買うよりはあらかじめ買っておこうと思ったんですよ」

 どおりで重いと思った。
 確かに二リットルペットボトル特有の重みが感じられた。
 その袋の中にコンドームの箱を見つけて、ちょっと驚く。

(……これはどういうことだ?)

 頭の中でごちゃごちゃと考えようとしたとき、長谷川が風呂場から俺を呼んだ。
   
「露天風呂、一緒に入ります?」
「バカ、先に入って良いぞ」
「せっかくの温泉なのに……。もったいないですよ」

 気が付くと俺の後ろに立っていた長谷川に引きずられるようにして、俺は風呂場に連行されていた。
 そして止める間もなく服を脱ぎ出す長谷川。
 恥じらいもなく脱ぎ捨てたフリルブラウスと、七分丈のスラックスの下からは、スレンダーだがメリハリの効いたボディが露わになった。
 もはや長谷川の肌を隠しているのはフリルたっぷりのブラジャーとショーツだけしかない。
 それにしても地味目な私服の下のランジェリーは、意外とかわいい系だったのには驚いた。
 しかし、おとなしく眺めている場合ではなかった。
 俺は長谷川の行動を制するように口を開く。

「……お前いきなり脱ぎ始めるなよ」
「えっ? だって温泉に入るんですから脱がないと。ほら三輪さんも脱いでください」

 そう言って、俺のスラックスの腰に手を掛け、下ろそうとし始めた。
 あまりの急展開に戸惑っていながらも抵抗していると、すかさずワイシャツのボタンが外される。

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