電車内の誘惑 (Page 7)

*****

「喉が渇いただろう?」
 男が水の入ったコップを差し出した。ベッドに横たわっていた香織はのろのろと起き上がってコップを受け取った。
「これからも……こういうこと、続けるの……?」
「……したくないのか?」
「あ……当たり前でしょ! こんなの、おかしい」
「そうか」

 男が携帯電話を取って香織の隣に座った。画面には香織の露出写真が写し出されている。
 男が携帯電話を操作し、写真を削除した。
「……え……?」
「転送はしていない。写真は消えた、これで君が脅される理由はなくなった」
「け……けど……」
「次の月曜日に、一本早いか遅い電車に乗れば君は堕ちなかったのだということで逃がしてあげる。堕ちなければ俺の負けだ、素直に認めるよ」

「そんなの……信じられない……」
「そうだろうな。だけど約束は守るよ」
「でも、そしたら……」
「次の子を探すだけだ」
 次……。香織が逃げたら、また別の被害者が出る。でも、香織はもうこんなことをしなくてすむ。

「なんで、逃がすなんて……」
「そうだな、君を好きになったからかな」
「好……き……?」
「脅しではなく、君が自分から抱かれたいと思ってくれるのでなくては嫌になったんだ」
「そ……んなこと、いきなり言われても……」
 うつむいていたら、あごに指が添えられて顔を上げさせられた。キスされて、そのまま舌が入り込んでくる。

「ん……ん、ちゅ……」
 どんどん中に男が入ってくる……。
 そっと押しのけると、男はどこか寂しそうに笑った。
「これからどうするかは、君が決めるんだ」

*****

 そして、翌週の月曜日。今日も電車は満員だった。
「……逃げなかったんだな」
 男に後ろから囁かれて、背筋がぞくぞくした。

「これが最後のチャンスだったんだよ。選んだからには、君はもう逃げられない」
「……分かってる……私が逃げたら、他の子が犠牲になるんでしょ。そんなの、許せない」
「正義感が強いな。……とでも言うと思ったか?」
「あうっ」

 うなじに口づけされて香織は背中を反らした。
「君はもう、男に身体を貪られないと物足りないのだろう? まったく、淫乱だな」
「ちが……」
「次の子を探すなんて嘘だということも分かっていたはずだ」
「う……」

「君はもう俺のものだ」
 強引に後ろを向かされて腰を引き寄せられた。
「もう逃がさない」
「うん……逃げるつもり、ないから……私もたぶん、好きだから……」

 男がちょっと意外そうな顔をした。
「な、何」
「君は何というか……」
「何」
「何でもないよ。さて、今日はどこを触ってほしい?」
 耳元で囁かれ、それだけでとろけそうになる。

「触って欲しい場所を言う前に……名前、教えて」
 香織は男を見上げた。男が微笑み、口を開いた。

(了)

この作品が良かったら「いいね!」しよう

56

公開日:

感想・レビュー

コメントはまだありません。最初のコメントを書いてみませんか?

レビューを書く

カテゴリー

月間ランキング

  1. 保険外交員の淫悦契約

    益田冬嗣21853Views

  2. 電車凌辱快楽責め

    益田冬嗣18788Views

  3. 義父の手管

    まる18475Views

  4. 恥辱の産婦人科―箱入りお嬢様の診察記録― 

    あまがえる15146Views

  5. 借金返済のために性奴隷になる女子校生♡調教に染められる子宮♡

    よしのふみ10300Views

  6. 出戻りねえちゃん

    まる8722Views

  7. 5日目の夜

    まる7735Views

  8. 夫のミスは子宮で償います ~嫌いな上司に寝盗られた貞淑妻~

    奥住卯月5473Views

  9. 籠の鳥は、いつ出やる

    益田冬嗣5461Views

  10. 人には言えない放課後の秘密

    マギラス5147Views

最近のコメント

人気のタグ

中出し 乳首責め 巨乳 フェラチオ 指挿れ 女性優位 クリ責め クンニ 調教 レイプ 潮吹き 騎乗位 処女 言いなり 口内射精 無理やり 羞恥 言葉責め 処女喪失 オナニー ラブホテル 不倫 教師と生徒 拘束 女性視点 イラマチオ 玩具責め 淫乱 熟女 積極的

すべてのタグを見る