読者投稿!もらったエロメール10選(選者:高岡奈月) (Page 3)

 ――ショックが余りにも大きくて、俺は射精後、何とか女の体から抜き取ると、ぐったり利佳の上に倒れこんだ。ショックだし眠い……。
「え、あ……そんなに疲れた?!」
「ショックで死にかけだよ……」
 男のプライド粉々にしといてよく言うよ。別の意味でこいつのお姉様……いや姉上に、興味はわいてきたけどな。
「ごめんね。……お姉ちゃんって、やっぱり変だったんだなあ。
 これ、誰にも言わないでね。恥ずかしいから」
「……男として情けないから、誰に言えるんだよ……ダメだ、眠い」
 上に布団があれば完璧なんだが……。

「……お願いがあるの」
「何?」
「私のクリトリス、開発して」
 ……はい?!俺は飛び起きた。眠気はあっさりかっ飛んだ。
 クリトリスいじった、いやいじられたことがないのか?こいつは!あれだけ仕込まれてるのに。
「いじられたことないのか?いや、いじったことは?」
「お姉ちゃんは『彼氏出来たらその人に開発してもらいなさい』って言って、どこかは教えてくれたけど……いじんないようにしなさいって。でなかったら、『クリいじるばっかりのメスザルになるよ』って」
 ここまで徹底させるとは……。俺は女の姉上に敬意を抱いた。

 だってさ、兄貴は今、日本出てあんまり帰って来てないから知らないし、俺も恥ずかしくて今まで言えなかったんだけどさ。
 親父の方の従姉妹に、悦子ってのがいたよね?悦子が、今まさにそういう状態だから。
 18才になってから俺名義で、手間賃込みとはいえクリいじるおもちゃばっかり買わされてさ、親父とお袋に疑われる羽目になったんだわ。

 正直に話すと、親父が
『兄貴も厳格に育て過ぎたな……』
と遠い目をして言ったのを、めっちゃくちゃよく覚えている。
 お袋は、
『あんたが言う通りなら、あの子、普通の男の人で満足するかしらね……可哀相に。
 あれは女の子のペニスみたいなものでね、神経が集中してるから……。ウチにもよく来るのよ、いじり倒した状態になってる子がね』
と、ため息ついてた。

 お袋さ、産婦人科クリニックで院長をしてんじゃん?だから、女親にしてはそういう事については、その頃からきちんと教えてくれるようになったんだ。専門の医者だから当たり前かもしれんが。
 とにかく本当に繊細な大事な所なんだから、と。
 だから思った。こいつの姉上も、この手の知識がある人なんだろうか。

「……えーと……開発ということは、クリをいじる所から始めろ、と?」
「うん、ダメ……かな?お姉ちゃん、『男の人に開発されるんだったら、男の人と一緒に気持ちよくなれるから』って、触ってもくれなかったから」
 頭を抱えそうになったが、何とか抑えた。限界に近かったけど。
「そりゃやるよ。だけど、それなら条件が二つ」
「ふぁい……」
 利佳は起き上がって正座になり、しょぼんとなった。
「終わったら、俺のを掃除してね」
「え」
 固まりやがった……あんだけ姉上に開発されてた奴が。いや違うか、男が相手じゃなかったからか。

「えーと……言うの恥ずかしいんだけど」
 上目づかいでこっちを見てくる。黙ってうなづくと、女は恥ずかしそうにこう続けた。
「あのね、バイブ使う時、私いっつもバイブなめてたの。前戯って感じで。
 でもね、臼井君の……本物見てね、バイブの時より、めちゃめちゃなめたいって思ったの。私の舌とか口で、なめたいって。出来たらイカセたい、って、入れる前に。
 ダメかな?」
 申し訳なさそうに言うのを聞いて、俺は目が点になりそうになった。――今日何度目だ、本当に。
「それはかまわないけど。臭いは……」
「だから、臭いなんて平気だよ。臭いかいで、私がそうしたくなっちゃったの!」
 いきなり半泣きになりながら、抱きついてきた。うまく受けられず、二人で横向きにベッドから落ちちまった。
「いって……いきなり抱きついてくるなよ!うわ!」
 利佳は落ちた体勢のまま、外し忘れてコンドームを俺のモノから抜くと、精液を丹念になめとり始めた。もちろん上手くはないが、とにかく丁寧だ。顔も真剣そのもの。
「味……大丈夫?」
「好きな味じゃないけど、臼井君のだったら大丈夫」
 意外に献身的……て、これは姉上の仕込みじゃないな。しかし、なめ終わられても俺のは立たなかった。利佳はぽつんと、
「私、下手だったかな……」
と普通なセリフを吐いた。
 普通なセリフだが、こいつが言うと違和感ありまくりだ。あんだけ乱れてたのを見た後は特に。
「これから俺ので練習すればいいだろ。
 で、条件二つ目」
「……何?」
 しょげていた利佳が、再び正座した。俺も正座する。
「お前の姉上を紹介して欲しいんだ。紹介無理でも、写真見せて。
 お前をこんだけ仕込んだ御方が、どんなひとか知りたいんだよ」
「お姉ちゃん?うーん……紹介は無理。臼井君でも多分、お姉ちゃんに夢中になると思うから、それはやだ。
 写真は……うん、いっぱいあるけど、一番お姉ちゃんらしいの探さなきゃいけないから、別の日でいい?」
「いいよ。もう今はお腹いっぱいだから……寝たい。眠い。下着はくからベッドで……」
「ダメ。帰って」
「何で……」
「お姉ちゃんの写真探すから!」
 ……ここまで影響されやすい女だったのか。いややっぱりそれは、姉上の影響?分からん。――眠くてたまらなかったが、結局俺は利佳の部屋を出て、自分の部屋に戻り、布団に倒れこんで、とにかく眠った。
 明日が日曜日でよかった……と眠りに落ちる前、思った。これなら単位を落とさずに済むから。

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