秘密のサービス (Page 7)

寧々が目を覚ますと、周囲はすっかり片付いており寧々の体に塗ってあったオイルも綺麗に拭き取られていた。
施術着は身に付けていなかったがブランケットをかけられており、それで身体を隠すようにして身を起すと、奥から巧が現れた。

「紅茶お嫌いではないですか?」

「…はい」

「では置いておきますので。落ち着かれたら着替えられてくださいね」

持ってきた紅茶を施術台のそばのテーブルに置くと、巧は再び奥の部屋に入っていった。
あられもない姿を見せた後で正気に戻ると恥ずかしさが襲う。
だから1人にしてもらえるのはありがたかった。

 

「よろしければ次回の予約、して行かれませんか?」

1度目の時と同じ、最低限の営業をかけられた寧々は、あの時とは違う気持ちで、しかし同じようにすんなりと頷いていた。

経験したことのない強烈な快楽、あの連続絶頂があって1度で止められるわけがない。

もちろん、巧はそれをわかっていた。

巧が自分のペニスの強さに気づいたのはまだほんの20歳頃のことだった。
類まれな絶倫で、相手を選ばず死ぬほど満足させられる能力を表立って生かすことができる仕事はほとんどない。
そうして行き着いたのがこのエステティシャンの仕事だった。

息子のおかげで商売の具合は上々、リピート客が後を絶たない人気店になっているが、寧々は久しぶりにドストライクだったため巧も興奮した。
まだ少し恥ずかしそうにしながら帰る寧々の後ろ姿を見送りながら、巧はしばらく楽しめそうだとほくそ笑むのだった。

(了)

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