人妻は淫靡に踊る (Page 3)

「ふう……」

 町内会長が息をつく。圧迫感に、絵里子は速く浅い息をついた。限界まで押し広げられて内壁がキュウキュウと締め付けている。

「きつそうですな」
「ちょっと慣らしましょうか」

 町内会長はそのままに、周りの男たちが絵里子の体を愛撫し始めた。何本もの手がひたすら絵里子の快感を高めていく。

「綺麗な体ですな」
「うん、美しい。最高ですな」

 褒められて顔が熱くなる。崇拝するような視線に気分が高まる。頃合いを見て、ペニスがゆっくり動かされ始め、徐々に動きを速めていく。
 夫のモノでは届かない最奥をゴツゴツ突かれ、未知の感覚に絵里子は涙を流した。

「ああーっ……」

 ひときわ強く最奥を突かれ、熱い精液を注ぎ込まれる。絵里子は嬌声を上げて絶頂を噛み締めた。

 

 家に帰った絵里子はすぐにお風呂に入った。ボディソープをたっぷりつけてゴシゴシ体を擦る。いくら擦っても男たちに触られた感触が消えない。今だに股の間に挟まっているように感じるし、鼻の奥には精液の匂いが残っている。

 お風呂から上がるとキッチンに俊矢がいてギクリとする。

「あ、お、おかえりなさい」
「ただいま。お腹空いちゃって」
「あ、すぐ何か作るわね」

 俊矢からフライパンを受け取って冷蔵庫を開ける。

「寄り合い、どうだった?」
「う、うん。なんか緊張して汗かいちゃって。お風呂入ったらボーッとしちゃった」
「知らない人ばっかりで疲れるよな」

 仕方ないよな、と隣に立って料理を手伝う夫に絵里子は微笑んだ。
 幸せで穏やかな日常。その日常に割り込んできた淫靡な出来事。

 絵里子は料理しながら数時間前のことを思い出した。

*****

「いやー、絵里子さんが越してきてくれて本当に良かった」

 事が済むと、待機していたのか女性たちが入ってきた。胸の絵の具を拭き取り、体を清められる。

「町内会長さん、役得ですなあ」

 談笑しているのを横目に唇を噛む。

(町ぐるみで……こんなこと……)

 夫に知られるのはつらいが、警察に駆け込むべきだ。そう思っても、絵里子は動けなかった。

 夫との夜の生活では決して味わえない強烈な快楽。それに男たちは絵里子を性のはけ口としてではなく、神聖なものを扱うようなうやうやしさで接していた。あくまで、まず絵里子を気持ち良くさせるという意思が感じられた。

「あの……」
「すまんねえ、びっくりしたでしょう。絵里子さんが若くて綺麗だから、年甲斐もなくハッスルしてしまいました」

(ハッスルって)

 笑いそうになってしまい、絵里子は首を振った。

「これは代々伝わる伝統なんですよ」
「伝統?」

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