彼女の悩みのその先に (Page 2)

 ベッドが軽く軋む。

 バスタオルの隙間からちらりと見えた白い肢体や、トリートメントの匂いに混じる甘い香りが脳裏に蘇ってきた。

 腕にあたる丸い肩は柔らかく、大きめのパジャマの襟元から見える白い膨らみが、血液の流れを股間へ集中させる。

 真っ白くて滑らかな白肌の手触りや、甘酸っぱい匂いと艶のある悦声が、ふと思い出された。

 股間のテントがピクリと動く。

「……風呂、入ってくるよ」

 立ち上がろうとした俺の太股に、彼女の細い指がそっと触れた。

 僅かに上目遣いで見つめる瞳は黒曜石のようにヌラヌラと潤み、小さな小鼻が僅かに膨らんで何かを主張している。

 口紅をつけていない薄いピンクの唇が僅かに開いて赤い舌が覗いていた。

 どこにでもいると言われても仕方ない普通の目鼻立ちだが、風呂上りで赤らんだ頰と湿った髪が艶っぽく、最高に魅力的だ。

 そんな彼女の手が、固くなった肉槍をスエットの上からそっと撫でる。

 彼女の両肩に手を当てて押し倒したのは、無意識だった。

「ん……」

 少し乱暴だったせいか、俺の下になった清美が僅かに眉を寄せる。

 肩をベッドに押し付けていた両手を慌てて離して、彼女の頭の横に手を突いた。

「ごめん。痛かった?」

「んふふ。もっと強くしていいかも」

 彼女の口から甘い吐息とともに出たそんな台詞が、俺の頭の奥を痺れさせる。

 はだけたパジャマの襟元から眩しい柔肌が覗き、滑らかな鎖骨とその下の柔らかそうな肉丘に視線が捕まった。

 彼女から立ち昇ってくる石鹼とトリートメントの香りに混じった甘い匂いが、胸の奥をぎゅっと掴んで離さない。

 思わずゴクリと喉を鳴らした俺に、清美がゆったりと目を細めた。

「いいよ」

 彼女は悪戯っぽい笑みを浮かべ、パジャマの裾をそっと持ち上げる。

 甘い匂いがふわっと広がって鼻孔を擽り、促されるまま俺の腕がパジャマの裾から潜り込んでいた。

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