真面目系地味メガネ女子のアブナイ妄想
ここは日高山女学院の2年B組の教室。そこに、鈴林涼香(すずばやしりょうか)の姿もあった。涼香は黒のお下げ髪で黒縁メガネをした、地味な女子生徒である。よく見れば美少女なのだが、奥手で陰キャ、人見知りで無口と、本当に目立たない生徒である。今は4時間目の数学の授業。教壇には、この春から教師になったばかりの新任教師・浦田康成(うらたやすなり)が教鞭をとっていた。浦田は女子生徒から人気があり、涼香も密かに彼に憧れを抱いていた……
窓から、夏に近づきつつある、少し暑い日差しが差し込んでくる。ここは日高山女学院の2年B組の教室である。そこに、鈴林涼香(すずばやしりょうか)の姿もあった。
黒のお下げ髪で黒縁メガネをした、地味な女子生徒である。目は少し垂れ気味で、色白、口は小さめで血色の良い唇と、よく見れば美少女なのだが、奥手で陰キャ、人見知りで無口、成績も可もなく不可もなくと、本当に目立たない生徒である。
今は4時間目の数学の授業が始まったところである。教壇には、この春から教師になったばかりの新任教師・浦田康成(うらたやすなり)が教鞭をとっていた。
浦田は東京の私立大学を卒業し、この日高山女学院に赴任してきた。大学時代はバドミントン・サークルに所属しており、男性にしては色白な肌に、180センチ近い身長で、細身に程よく筋肉がついた美青年である。女子生徒から人気があり、涼香も密かに浦田に憧れを抱いていた。
「ここの角度をθとすると、sinθは……」
浦田の、少しクールな声が教室に響く。その声を、涼香はぼーっと聞いていた。
『先生を犯したい……』
涼香は、その地味で真面目な見た目からは想像できない、アブない妄想に耽っていた……
*****
---誰もいないはずの夜の学校。その薄暗い教室に、なぜか人影があった。
1人は浦田。
もう1人は涼香。
しかし、2人の様子はおかしい。浦田は上半身裸で、涼香は黒いマントのようなものを羽織っている。
ゴロゴロビシャーーーン!!
雷鳴が轟いた。しかし、2人とも驚く様子はない。至って静かだ。だが、浦田のほうは、何かに怯えていた。
浦田の背中には、筋状の痣が、何本かあった。ムチで打たれたのだろうか。その痣は、赤く腫れ上がっていた。
ジリ……
涼香が一歩前に踏み出した。浦田が少しビクッとする。しかし、浦田は動かない。いや、動けないのだ。
浦田の身体は、天井からぶら下がっている鎖で、わずかに宙に浮いて固定されていた。
ジリ……
涼香が、さらに一歩前に踏み出した。浦田は首を横に振った。
「鈴林さん……」
浦田は震えながら言った。涼香は声を立てずに微かに笑った。涼香は、マントの隙間から、ムチを取り出した。
ピシャーン!!
涼香は床に向かってムチを振るった。浦田の顔が引き攣った。浦田の背中の痣は、以前涼香によってムチ打たれたものだった。
「フフフ……」
涼香は不敵に笑った。浦田の顔はさらに引き攣り、そして額から冷や汗を大量に流した。
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