離婚の理由は (Page 7)
大志はあっという間に込み上げるものを感じ、ますます勢いを強くしてピストンしながら改めて身体をピッタリと密着させた。
紗良の首筋は汗ばんで、強烈な女の匂いがした。
「んぁぁ、あ、だめ、あぁぁっ…それすごぃっ」
「あぁ出る…さら、出してい?出していぃ?」
耳元で情けない声を出して、身体を密着させたまま大志は腰をカクカクと細かく激しく振った。
「あぁっ、だして、出してっ、あぁぁっ、あたしもっ」
全身をぎゅっと強く抱きしめられ、身動きの出来ないまま紗良はびくびくと腰を痙攣させる。
「でるでるでる、あぁイクっ」
「んぁぁぁっ、あぁぁっ、ぃぃっ…」
大志が思い切り射精するのと同時に、紗良の膣内は強く締まり、びくびくと収縮した。
互いの腰をがくがくと震わせながら、2人は苦しいほどの絶頂を味わっていた。
入浴を挟んでもう一度交わってから2人は眠ったが、大志が目覚めると、すでに紗良の姿はなかった。
がっかりしながら身支度を整え、昨夜のことが夢のように思えてきた大志が最後に上着を羽織ると、ポケットに違和感を覚えた。
「…ん?」
探ってみると、中には1万円札とメモが入っていた。
「ホテル代、要らなかったら返してくれてもいいよ」
メッセージの下には連絡先も書かれている。
もちろんホテル代を出してもらうつもりなどなかったし、これを返すという名目があれば連絡してもいいのだと思うとふつふつと喜びがわいてくる。
気まぐれな関係だとしても、この繋がりを切らずにいてくれた紗良の気遣いが嬉しくて、大志は声を出して少し笑ったのだった。
(了)
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