聖剣の剣士 (Page 8)
「あっ、あっ……ふぅあああっ!」
性の高みに達したユリ。
全身がビクビクと大きく震える。
怒張が埋まる秘洞からは大量の淫蜜が噴き出し、路面に黒いシミを広げていった。
絶頂し、脱力するユリの秘洞から肉棒が抜かれる。
ソレは弾けて、白濁した体液を放った。
荒く呼吸しているユリの股間や下腹が、白く汚されていく。
今にも意識を失ってしまいそうなユリ。
黒衣の男は魔剣を手にし、振り上げる。
ユリの顔を狙って振り下ろすが……その刃がユリの顔を裂くことはなかった。
魔剣の刃は、聖剣の刃によって防がれていた。
どうにか意識をつなぎ止めたユリは、力の入らない体に無理やり力を込め、聖剣で魔剣を防いだ。
そして、
「こ、このおっ!」
気合と共に聖剣を突き出す。
黒衣の男はユリに抵抗する力が残っているとは思っていなかった。油断をしていた。
突き出された聖剣をかわすことができなかった。
「ぐはあっ!」
聖剣は黒衣の男の胸を貫く。
胸から聖剣が抜かれると、黒衣の男は倒れる。
倒れた黒衣の男の肉体は、本体である魔剣に飲み込まれていく。
ユリは聖剣を支えにして立ち上がる。
「これで……最後よ!」
聖剣を振り上げ、路面に落ちている魔剣に向かって振り下ろす。
魔剣の刀身が半ばから折られる。
「グオオオオッ!」
刀身を折られた魔剣から、まるで獣のような叫び声が響いた。
魔剣に無数のヒビが入ったかと思うと、一気に粉々に砕け散っていく。
魔剣を破壊したユリは、疲れきったようにその場に座り込む。
今は体を休めたかった。
少し休んでから、田中に魔剣を破壊したことを連絡することにする。
*****
魔剣である男は、夜の街で獲物を見つけた。
スーツ姿の女性だ。
女性を襲うために後をつけたが、
「そこまでよ」
女性と魔剣である男の間に1人の少女が割って入ってきた。
ユリだ。右手には聖剣が握られている。
「あんたはここで終わりよ」
聖剣を男に向けて言うユリ。
ユリは今夜も魔剣と戦う。人を守るために。
それが聖剣の剣士であるユリの使命であった。
(了)
レビューを書く