シャワールームの男と女 / オンナ絡みの揉め事解決屋④ (Page 5)

翌日は、さらに深く探るために、プール後の更衣室・シャールーム・ドレスルームと、いろいろな機能を備えた、いわゆる「更衣室」まで里美は入っていったのだった。

すると、2人いるはずなのにシャワールームの個室はひとつしか稼働しておらず、内部からはくぐもった声や、ピチャピチャとネコがミルクを舐めるような音がしていた。

里美は素早く隣りの個室に身を滑り込ませると、中村が防水加工してくれた特殊レコーダーのスイッチを入れる。

「そろそろオケケも綺麗に刈り込んであげなきゃね。ワレメちゃんが隠れて、よ~く見えないわ」

「じゃぁ、久しぶりにホテルですね! オモチャを使って、いっぱい悪戯してくださいね」

「節子はヤンチャなんだから!」

そう言った話し声と、どちらのモノの音かは分からないマンコや乳首を舐める舌の音が聞こえてきたのだった。

「うぅぅ、珠江さん、イイですぅ」

「私もよ。今日はクリでイかせてあげるわ!」

しばらく愛撫の音が続いたかと思えば、いきなり、

「あっあぁぁぁぁ~」

と、低い押し殺した声が二重唱となって珠江の個室に木霊した。

シャワーの水量をマックスにして音を漏れないようにしているらしいが、中村が自作したマイクは確実に音を拾っているはずである。

それだけではなく、里美はいち早く個室を出て、珠江と節子が2人して同じシャワールームから出てくる写真も押さえておいたのだった。

作戦決行!

「あとは、カラミの写真だけか?」

里美が録ってきた音と、この写真群を見て、雑賀は具体的な作戦を立ててみた。
プライバシーとモラルの問題で、多分、シャワールームの個室には防犯カメラはないはずである。逆に、カメラがあったら大変な問題になる事は必至だ。

何とかして2人が裸で交わっている写真が取れたら任務は終了で、高額なギャラが手に入るのである。

そんな事を考えながら1度、里美と別れてから今度は美也子と中村も混じえて会議を開いた。
美也子は雑賀の仕事に直接絡むのは初だったが、「シュンさんの仕事ならいいよ」と、ふたつ返事でOKしてくれた。
場所は美也子の実母が経営している「BARバー」だ。

コロナ禍に合わせて22時に閉店しているので、今は昼から開けているのだった。
よく、榊と打ち合わせに使う奥の個室を使わせてもらっていたのである。

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