新婚初夜にはじめての (Page 2)
しかし、プロの手でヘアメイクを施された花嫁姿の完璧な美しさより、拓海は今目の前にいるすっぴんの美優の方が好きだと思う。
ありのままの姿を受け入れ合える幸せは、何にも代え難いものだと感じた拓海は、込み上げる愛しさに任せて美優の手を握る。
「おいで」
そして美優をぐっと引き寄せると、浴槽の中で美優の身体をくるりと反対側に向かせ、後ろから抱きかかえる格好にした。
「んん…」
美優は頭を拓海の肩にもたせかけ、目を閉じた。
幸福そうな声に、拓海も嬉しくなる。
「ねえ」
「ん?」
こうして肌を触れ合わせていると、幸福感や愛しさと共に湧いてくるものがある。
美優の耳元に唇を寄せて、拓海は言った。
「これって、初夜ってやつ?」
そして美優の腰に回していた手を、太ももに当てた。
「ふふっ…」
吹き出した美優は、しかし笑いながらも拓海の手に自分の手を重ねた。
「初夜…ってやつですね」
美優の声のトーンは、もう拓海を受け入れる準備ができているようだった。
「やばい、めっちゃ興奮してきた」
拓海は後ろから美優の乳房に手を這わせた。
「んぅ…」
美優が甘い声を漏らす。
浴室内に、湿度の高いくぐもった喘ぎ声が響いた。
何度も触れてきた妻の乳房だが、水中で触ると普段より柔らかく感じるような気がした。
大きな乳房のずっしりとした重みが普段より軽くなっているからかもしれない。
ふわふわの感触に夢中になって揉み続けると、美優の声がだんだん高くなっていく。
「あ、んんっ…はぁ」
後ろから触っているのに、拓海は絶妙に乳首周辺に触れないように焦らして乳房を揉んだ。
「んんっ…たくみ…っ」
ぞわぞわと高まってくる快感に、美優は思わず身を捩る。
「美優…」
身体はすっかり疲れているが、いや、疲れているからこそかもしれないが、拓海はいきり立つ欲望を抑えきれなくなっていた。
「あぁっ…ん、ぅ…っ、あ、あぁぁっ」
勃起したペニスを美優の背中に押しつけながら、美優の乳輪をくるくると撫でると、美優も声をあげながら拓海のペニスに手を伸ばしてきた。
「あ、あ、あぁっ」
「…っ」
「んんっ、はぁ…あぁんっ」
拓海が美優の乳首を押し込むように捏ねると、美優はびくびくっと身体を震わせた。
「あっ、いっく…んぁぁぁっ」
焦らされた乳首を刺激されて、美優は軽く絶頂した。
震える彼女の柔らかい身体を抱きしめ、拓海は美優の耳元で懇願した。
「ねぇ…もう、挿れたい…」
「んんっ」
美優は頷くと、再び身体を拓海の方に向けて拓海の身体に跨った。
そのまま湯の中で座位の形で挿入しようとした美優だったが、ふと思い出して呟いた。
最高です
夫婦の愛が伝わってきます、読むたび泣きながら興奮しています……!!夫婦の営みを書いた作品が好きなのですが、数が少なく……まるさんの作品に救われています。避妊具の使用の部分など、夫婦が対等で健全な関係である表現も個人的にとても好みです。愛し合う人間、最高です!!
ヌ さん 2023年6月9日