すべてが崩れ落ちるとき (Page 2)
あいつというのは、彼の妻だ。
彼に惚れ込んでいて、家事なども一切手を抜かないらしい。
「奥さん、孝仁さんのことが本当に好きなんだね」
私が喘ぎながらそう言うと、彼は首筋にキスをしながら首を振った。
「俺はもう冷めてる。ミズキだけが、好きだ」
熱く滾ったあそこに、膨脹しきった彼が入ってくる。
すっかり彼の形を覚えてしまったそこはあっさりと広がり、どこまでも奥に侵入していくようだ。
「気持ちいい、気持ちいい…」
「ほら言えよ、もっと犯してくださいって」
「もっと、犯して、ください…」
「どこを?」
「もう、いじわる、なんだから…」
彼は私の両脚を抱えると、全身全霊をかけて腰を打ち付けてくる。快感で意識が朦朧としながら、
「中に、いっぱい出して」
と懇願した。
彼の妻への、当てつけとして。
ネットで知り合った彼と不倫関係に陥って、2年が経とうとしている。
彼は大学を卒業したばかりで、初々しい私が可愛く見えたのかもしれない。
高価なブランド品をプレゼントしてくれたり、出張だと妻に嘘をついて海外旅行に連れて行ってもらったこともある。
恐ろしいほどセックスのテクがあり、彼のそんなところにも奥さんはハマっているのかもしれないなと思った。
彼は結婚当初は自分の妻に愛情もあったと思われるが、年齢を重ねるにつれて、別な女と火遊びがしたくなったようだ。
妻より20歳以上年下で、肌にハリもある女とセックスをしていると知ったら、発狂すると知りながら。
事実、彼は仕事も良くできるタイプで、私の職場での悩みに対して与えてくれるアドバイスはいつも的確だった。
私たちはお互いに、心のどこかで利用価値があると思っていたのだろう。
ある日、私はよく利用するラブホテルで先に彼を待っていた。
数時間後、彼は部下のミスを片付けていたと言いながらやってきて、眉間にシワを寄せていた。
ヤリたい時にヤらないと、ひどく不機嫌になるタイプなのだ。
私は丹念にフェラチオををしたあと、いつもはあまりやらないプレイをねだった。
「私、孝仁さんのものになりたいの。だから、今日は縛ってやって」
彼は「珍しいな」と言いながら、あらん限りのテクニックを使って私を凌辱した。
趣味の悪い形をしたオモチャでアナルを責め、オナニーを見せることを強要する。
私は「恥ずかしい、だめ」と何度も言いながら、自分のクリトリスを彼に思う存分見せつけた。
若く、美しく、綺麗な桃色のクリトリスなんてそうそう見られるものではないと思ったから。
レビューを書く