コレクター (Page 5)
手荒に長樂はチズリの下半身を露出させた。その途端に発情した牝の匂いが室内を満たす。一度の射精で多少は硬度を失っていた長樂の肉棒が再び硬さを増した。むしろ最初の勃起よりも大きさを増している。発情した牝にあてられ、彼の中の牡も我慢の限界だ。
避妊など考えもせず、長樂は長大になった自らの牡を牝の最奥へと突き立てる。
四肢を強張らせ、挿入の快感にチズリが慄く。口を手で塞ぎ、声を出す内容に耐えているが、その仕草がかえって彼を刺激していた。
是が非でも啼かせようと角度を、強さを変え、長樂の陰茎がチズリの肉壁を責め立てる。淫靡な水音が響き、彼の陰茎に泡立って白く濁った愛蜜が纏わりついた。
蠢動する蜜壺が長樂の肉棒を手とも口とも違う感触で絶頂へと押し上げている。しかし、それはチズリも同じこと。彼を絶頂へと押し上げる肉の蠢きは、そのまま自らへ身を焼くほどの悦楽となって跳ね返ってきていた。
「はぁっ……、あぁ、も、もうイキます、そのまま、なかにぃ」
言われるがまま長樂はチズリの奥へと自らの滾りを打ち付けた。
「あぁぁっ」
四肢をぴんと張り詰めさせ、震えるチズリの子宮に自らの欲望を余すことなく解き放つ。目の前が白むような射精の快感に長樂は腰を震わせた。
すっかり精を放った陰茎を引き抜く。
「ぁんっ」
抜かれる時の感触にすら敏感に反応し、チズリが声を上げた。
ぽっかりと口を開けた淫口から精液がどろりと吐き出される
行為の後、二人は時間一杯までネットカフェで過ごし、再会を約束して別れた。もちろん連絡先は交換している。
それからしばらくは長樂も忙しい日々を過ごすことになった。
大口の仕事が舞い込み、社長や同僚と共に僻地に出向くなど、チズリと連絡すら取れないまま過ごすことになってしまう。
そんな大口の仕事が落ち着いた頃、長樂の勤める会社に特殊清掃の依頼が舞い込んだ。
マンションの一室での自殺。その痕跡を消し去り、遺品を整理するのが今回持ち込まれて依頼の内容である。
「長樂、すまん」
出発の数十分前に突然、社長にそう言われた。別件でトラブルがあり、同行するはずだった社長の身動きが取れなくってしまったらしい。しかしながら急ぎの案件とのことで、長樂一人で対応することになってしまった。
マンションのオーナーに案内され、問題の一室に入る。
そこには生活感が生々しく残されていた。そして、死の痕跡も。
長樂は無表情に室内を点検し、痕跡を消す作業に入る前に遺品を整理してしまうことにした。部屋の中身がまるまる残っており、清掃作業を行うためにも撤去が必要だと判断したのだ。
専用のケースに丁寧に遺品を詰めていく。
廃棄するのは冷蔵庫などに残された飲食物。それ以外の物品は可能な限り、回収する。
衣服。化粧品。書籍。パソコン。雑貨。様々なものをケースに詰め込んでいく。
ふと、長樂は手を止めた。
見覚えのあるものが幾つも出てきたのだ。それは彼もよく知っているゲームに関するものである。その品々に違和感がある。それなのに長樂は違和感の正体を掴めぬまま、ひたすらに手を動かした。
だが、ついに彼の手が止まる。
限定品。
不定期に開催されたゲームに関連したイベント。その会場でのみ販売されたものだ。一緒に行って購入したものではない。持っている、と聞いていたもの。そして、次のイベントは一緒に行かないかと誘われたキッカケになったものだ。
長樂は顔をしかめた。
偶然かと彼は考えた。
頭を振り、違和感を追い払おうとするが、消えない。
追いやるようにそれらの品もケースに収めた。
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