こっち向いてよ (Page 3)

「…っ…」

そこはもう自分でも分かるほどに濡れていた。

「…んぅ…んー…っ、は…ぁっ…ゃ…あっ…！」

ちゅぷ、と中に指が入ってくる。

解すようにゆっくり出し入れされると、くちゅくちゅとみっともない音がして、私は枕を抱きしめて顔を埋めた。

今まで誰に触られてもあんまり濡れなくて、元彼には「つまんない女」なんて言われてたのに…

「はぁっ…あ、っ…ぁあ…ぁぅ…」

じゅぷ…と深く指が入ってきた後、くっと指先だけを曲げられると、変な感覚に体がびくっと跳ねた。

「…ふ…んんっ…あっ…やぁっ…！」

タケシはそこをしつこく弄ってきて、だんだん背中から腰のあたりがぞわぞわしてくる。

「あっ…タケ、…そこ…変…っはぁ…あー…」

「痛い？嫌？」

耳元でそう囁かれて、私は枕にしがみついたまま首を振った。

「…んーん…でもっ…ぁ…あっ、あっ…」

どうしたって変な声が出てしまう。

はぁ、はぁ、と息は上がるし、心臓も走った後みたいで苦しい。

…ぐちゅっ…くちゅ、ぬちゅっ…

2本に増やされた指が、規則的に奥の弱いところを擦り上げる。

「あぁ…や、だ…タケシ…あっ…ダメ、何か…ぁんっ…！ゃ、だ…怖ぃ…っ…」

「大丈夫だから、そのまま…」

「…っ…！！」

くりっ、と指を入れたまま親指でクリトリスを押し潰されて、私の頭は真っ白になった。

太腿に変な力が入って、ぴくぴくといつまでも痙攣する。

「はぁっ…はぁっ…、…はぁ………っ…！」

そしてまだろくに動けない私の足を開き、タケシの熱いものがおまんこに押し付けられた。

…みちみち…

「あ、…ぅ…」

まだ先っぽだけなのに、それはかなり大きくて硬くて、肌にじわりと汗が浮かんでくるのが分かった。

「リサ」

「…ん…」

あやすようにくしゃくしゃ頭を撫でられた。

「リサ。こっち向いて…」

そう言われても、恥ずかしいから絶対嫌だ。

私が枕に伏せたままでいると、タケシは私の手を取って、自分のほっぺたを触らせた。

「俺のこと見て」

その声にふらふら顔を上げて、少し髭の伸びた顎のあたりを撫でる。

少し拗ねたような何か言いたげな顔は、ずっと前にも見たことがあった。

…確か、あれは私に、初めて彼氏が出来た時―――…

「…タケシ…」

「んー？」

「…私のこと、好きなの…？」

「うん」

タケシは何の躊躇いもなくそう答えた。

「…ぁっ…そん、なの…一回も…っ…ふぅっ…」

「言ったことないけど」

「何で…あ、あ、っあぁ…！」

ぐっと根元まで捩じ込まれて、私は痛みと圧迫感で逞しい腕にしがみついた。

「はー…んっ…はぅ…」

「お前が…他の奴ばっか見てるから………つーか、ごめん、痛かったよな」

指先で私の涙を拭い、申し訳なさそうに額にキスをすると、タケシはまた頭を撫でた。

場をとりなす気の利いた言葉が言えるほど口が上手くないから、昔から私が泣いているといつもこうやって頭を撫でてくる。

しばらくそうしているうち、次第に痛みも和らいで、ただ入れたままじっとしているのがじれったくなってきた。