こっち向いてよ (Page 2)

ジャージの裾から入ってきた手が脇腹を撫でる。

20年以上一緒にいた幼馴染の、何度も触ったことのあるその手が、何だか知らない男の人のように感じて、私は急に怖くなった。

「…はは、何、本気にしてんの。冗談…」

タケシの胸を押し返した手が掴まれ、布団に押し付けられた。

いい加減にして、と動かそうとした手はびくともしない。

ばくばくと胸が鳴る。

「タケシ…?…ぁ、………」

初めてキスした唇は柔らかかった。

ちゅ、ちゅ、と優しく食んだ後、ゆっくり唇を舐められた。

「…ふ…んぅ…っ…」

何か言ってやろうと開きかけた口に舌が入ってきて、絡めた舌を吸ったり軽く噛んだり、長く甘いキスをされる。

「…ちゅ…ん、んっ…」

…タケシ、こんなキスするんだ…意外…

酔いが回ってふわふわした頭で、もうどうにでもなれと首に手を回すと、タケシも私の体を強く抱きしめた。

首元まで服を捲り上げられ、ノーブラだった胸があったかい手に包まれた。

「…ん…」

今まで何人かと付き合ってエッチもしたけど、今日が一番恥ずかしい。

でも、恥ずかしいなんて思っている事がバレたら癪だから、精一杯平気な顔をする。

「ぁっ…ぁ、…はぁっ…」

乳首を弄る指はごついのに優しくて、だんだん気持ち良くなってきた。

…他の子のも、こんな風に触ったのかな…

「…ぁぅ…ゃぁ、んっ…!」

そんなことを考えていたら、胸の上にちくりとした痛みが走った。

「ちょっと、痕つけ…」

タケシの耳を引っ張ろうとした時、私の指に硬いものが当たった。

「…ピアス、開けたの?」

片耳だけの銀色のシンプルなリングだけど、こんな飾りを付けていること自体がらしくない。

「うん」

「似合わない」

「お前の黄色い頭だって似合ってない」

えい、と上の服を脱がされて、短パンも下着ごと足首まで降ろされてしまった。

「…あんたも、脱いでよ」

自分だけ裸でいるのが余計に恥ずかしくて、私はタケシのシャツを捲る。

タケシは少し体を離して、男らしくシャツを脱ぎ捨てた。

フィットネス雑誌の表紙みたいな、腹が立つくらい綺麗な筋肉だ。

「ねえ、何で日焼け痕無いの?全裸で走ってんの?」

「はぁ?そんなわけ…もう、いいからちょっと黙ってろ」

「ん、ふっ…!…ん…」

またキスで唇を塞がれる。

太腿を撫でていた手が足の間に入って、そっとあそこの上を指がなぞった。

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