ママ活相手が義母になった話 (Page 2)
「……マジかー」
天井を見上げ、ぼんやりと大介は呟く。
そもそもママ活をしていたのも、家を出るためだった。
母が早くに亡くなり父と二人暮らしをしていたが、成人もしたのだし父に良い人の影があることもわかっていたので、気を遣わせないよう家を出ようと考えていた。
しかし、その相手が恵だったとは思いもよらなかった。早急に家を出る必要があるなと、大介は通帳を覗く。
そこへドアを控えめに叩く音が聞こえた。返事をする前に入ってきたのは、恵だった。
「……あー、やっぱりあの大介くんよね」
「なに。わざわざ確認しにきたわけ?」
ベッドに寝転んでいた大介が身体を起こすと、空いた部分に恵は腰をかけた。
「いや、そういうわけじゃないけど……」
「じゃあなんで来たの。父さんについてあげてればいいじゃん」
「浩介さん、すっかり寝ちゃったし……」
耳に髪の毛をかけながら、恵は呟く。
大介もどのように対応すればいいのかわからず、恵から目を逸らすほかなかった。
「……まさか恵さんの結婚相手が俺の父さんだなんてね」
「私だってまさか大介君が、浩介さんの息子さんだなんて思わなかったわよ」
「まあそりゃそうだよね……んで、なに。どうしたの」
「あの……息子になるんだったら尚更言わなきゃと思って……」
恵は自分を見ない大介の手を取る。
振り払ったものの、何度でも恵は大介のその手を取った。
「ママ活、もうやめなさい。お小遣いなら私がいくらでもあげるから。私、息子にそんなことしてほしくないわ」
その言葉に、大介はようやく恵を見る。
威圧的なその視線に恵は怯むが、手は離さない。
「……自分の事、棚に上げるつもり?」
「いいえ。でも新しい人生を歩むから、私はもうケリをつけたの。そもそも遊んでいたのは大介君だけだったし……」
「ふーん……。それならさあ」
そう言いながら、大介は恵を押し倒す。
突然のことに恵は対応できず、そのまま大介に覆い被さられてしまった。
「最後に恵さんを抱いて終わりにするのはどう?」
「なっ……」
「俺たち親子になるんでしょ?母親なら息子の新しい人生、応援してくれるよな」
大介の言うことに、恵は何も反論ができない。
服の中に忍び込んでくる大介の手をそのままに、恵は抵抗をやめた。
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