民宿の一夜 (Page 5)

絵美もそうなのだろうが、敦にしてもこのような情事は久しぶりのことだった。

「夫とは、最初から裸で抱き合っていたんです。西村様も全部脱いでいらして」

敦が手をかけようとした掛け布団から絵美が肩から上だけを出して言った。
束ねていた髪は解かれ、少し乱れている。

敦は高まりきった興奮を抑えきれずいそいそと下着を脱いで掛け布団をめくり、滑り込むように布団の中に入った。

中にいた絵美の裸は美しかった。
正確には、常夜灯の下で全てがはっきり見えたわけではなかったが、シングルサイズの布団の中で密着した身体で感じる絵美の肌のしっとりと吸い付くような感触、触れた部分から感じる体温、そして甘やかなシャンプーの香り、その全てが敦を瞬時に魅了した。

布団の中で手脚を絡ませるように抱き合うと、絵美は敦の耳元で吐息混じりに言った。

「こうしてくっついてるだけでも気持ちいい…」

そして敦の背中に回した手で、そのまま敦の背中をゆっくり上下に撫でた。
ぞくぞくとした快感が背筋をのぼり、たまらず敦も絵美の背中から手を下ろして彼女の尻たぶを揉んだ。

「んっ…はぁ」

密着した耳元で小さく喘ぎ声が漏れる。
その声で耳を愛撫されているようで、敦の脳にしびれる快感が伝わった。

ゆっくり味わうように、しかし強めの力を込めて敦は絵美の尻を揉みしだく。
そうしたくなる尻肉だったのだ。

「あぁ…ん、んんっ」

洋服を着ている時から思っていたが、絵美の尻は大きく、たっぷりとした肉付きがあった。
全体的にはやや痩せ気味の身体だが尻だけはボリュームがあって、その肉の柔らかさは年齢相応というべきか、敦の指を飲み込むようにモチモチとしていた。

「はぁ、ん…あぁっ、ん、そこ…だめ」

夢中になって敦が尻を揉みしだいていると、絵美の喘ぎ声が少しずつ大きくなってきた。

興奮した敦はいきり立ったペニスを密着した絵美の腹に擦り付け、両手で尻を揉みながら腰をゆらゆらと動かし始めていた。

「んぅ、はぁん…あっ、あんっ…」

絵美も興奮しているのか、敦の背中に回された腕に力が入り、空いた方の手で敦のペニスを撫でるように扱き出した。

「っ…絵美さん…」

柔らかい手にペニスを包まれて、敦は思わず声を漏らした。
そして絵美の尻を揉みながら後ろ側から割れ目に指を差し込んだ。

「んんっ、あっ、だめ…はぁっ、あぁん…」

絵美の割れ目はすでにぬるぬるに濡れていた。溢れる愛液を指先で弄ぶようにクリトリスに塗りつけて、滑らせるように撫でると絵美は一際高い声を上げて首を反らせた。

「あぁぁっ、んぁ、あぁっ…」

指が飲み込まれていく感覚と、ペニスを手で扱かれている感覚がシンクロして、敦はこうして愛撫し合っているだけで絶頂してしまいそうだとすら思った。

「あぁ、んんっ…もぅ、もう…はぁん」

ほとんどしがみつくように絵美は敦の身体に抱きついて、下半身をぶるぶると震わせた。

「んぁぁっ、あぁん、いいっ、きもちぃっ…」

快感を味わうように恍惚とした表情を浮かべて絵美は喘いだ。

敦は堪えきれなくなって、2人で被っていた掛け布団を剥ぎ取って膝立ちに起き上がった。
そして絵美の身体をうつ伏せになるようにそっと促した。

絵美はすぐに察して四つん這いになり、頭を下げて背を反らせた。
するとぶりんとした大きな尻が強調されるように高く突き上がり、敦の眼前に差し出された。
敦はそのあまりに卑猥な光景に我を忘れ、反り返るように立ち上がったペニスを膣口にあてがうと、一息に膣奥までずぶりと差し込んだ。