泣き虫な幼馴染みは処女なのにとっても積極的だった件 (Page 6)
「適当に座ってくれ」
「わ、分かったわよ……」
オレは信子にクッションを差し出すとベッドに腰を掛けた。
勝子や秀子抜きでオレの部屋に入るのが初めての信子はなんだか落ち着かない様子だった。
オレは何から話して良いか迷った挙げ句、単刀直入に切り込むことにした。
「結局、何で二人に話しちゃ駄目なんだ?」
「……言いたくない」
「はあ? ここまで来てそりゃないだろ。……信子、オレのことが嫌いなのか?」
「……嫌いじゃない」
そっぽを向きながら訥々と答える信子。
正直、何かを我慢しているのは明らかだった。
「正直に言って欲しいんだけどな……」
「言いたくないし。そもそも正直に言ってるんだけど」
まったく目を合わせないでそう言われても、欠片も信憑性はなかった。
何か良い方法はないか。
そう思ったときに、ふと信子のスカートから伸びるほっそりとした足が目に入る。
そして徐々に視線を上げていくと、美しい顔がはっきりと見えた。
改めて見ても美人だなとオレは思う。
「何? ――んっ、むぐっ」
オレの視線に気付いたのか訝しそうに、眉をひそめる信子。
その表情さえも美しかった。
だから、気付けばオレはベッドから立ち上がって、信子の唇を奪っていた。
「もう……、何すんのよ」
口ではそう言いながらも、信子の声はまんざらでもなさそうだった。
お互いの顔がほぼ零距離の場所にあった。
甘い吐息が頬にぶつかり合う。
今度は自然と二人とも唇を近づけ合った。
「ちゅるっ……、ぢゅっ、ぢゅるるっ」
舌を吸う淫靡な音と共に、ピチャピチャと粘質感のある唾の音が静かな部屋に響いた。
ひたすらお互いの咥内を貪り合う。
徐々に獣のような吐息が零れ始めていた。
「やっぱり、キスは気持ち良い……」
口を離したときの信子の第一声がそれだった。
それはオレも同じ気持ちだったので、物欲しそうに彼女の唇を眺めてしまう。
股間もすっかり準備万端とばかりに、スラックスを押し上げ始めていた。
そこを撫でながら、信子が少し咎めるような口調で言う。
「結局、こうするために呼んだの?」
「最初はそうじゃなかったよ。だけど、あんまり信子が綺麗だからさ。正直になってほしくて……」
「そっか……。……ゴメン。私も、光正のことは好きだよ。でも――」
信子が何か心を決めて口を開こうとしたときだった。
ピンポーンとチャイムが鳴って、続いて大きな声で俺を呼ぶ声がする。
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