オンナ絡みの揉め事、解決します。 (Page 5)
そこでは目隠しをされて、後ろ手で縛られた恭子がベッド上でAから正常位で犯され、A夫人には顔面騎乗されて「うぐぅっ、うぐぅっっ」と呻き声をあげていたのである。
その姿に一瞬たりともたじろぎもせず、里美は右回し蹴りをA夫人の左側頭部に喰らわせた。
彼女は俊一の口利きで同じ探偵事務所に入所した時に「自分を守れるようにしておいた方がいいよ」とアドバイスされた。
そこで、ジムのインストラクター時代の生徒に空手の選手がいたので、同じ道場で鍛錬していて、今では息子と一緒に通っているのだった。ちなみに流派は俊一とは別だ。
基礎体力とバネがあるので、飲み込みがいいらしく、しばし“過剰防衛すれすれ”の現場に俊一は何度も遭遇していたほどだ。
4分の力で蹴り込んだものの、A夫人は「ひぃぃ」とわけの分からない言葉を発してベッドから床上にフッ飛んでいったのだ。そのまま失禁して、床にうずくまっている。
「ダボダボのパンタロン・スーツは蹴りやすいからか。錆びついていないみたいだな」
俊一は久々に里美の技を見て安堵した。あとは、残りの2人のバカもノして、念書をとるだけだ。
「なんだコイツら? キチ〇イが? ボコっちまっていいんじゃね??」
そうAはBに言いながら、大ぶりのパンチをフリチンのまま放ってくる。しかし、それはフェイントで後ろからBに羽交い絞めさせるための動きだった。
「おっと~。喧嘩まで安っぽいヤツらだな、あっっ?」
と叫びながら、素早く振る向いた俊一はショートブローながら右フックを水月に叩き入れたのである。
うずくまろうとするBに左肘を顔面に打ち込んでから正面から備え付けのイスを振り落とそうとするAには、日本拳法の直突きを決めたのだった。
そのA・B両名を料理している間に、里美は用意してきた麻縄でA夫人をボンレスハム状態にして転がした。
「この絵じゃ、臨場感に欠けるなぁ」
と呟いた俊一は、バスルームに逃げ込んでいる恭子を呼んできて、
「アナタに付きまとわないように来てるんだけど、もっと“らしい”写真を撮りたいから、そこの2人のフニャチンを勃たせてよ」と言い、フェラや手コキでソレらしい画を作り上げて写真と動画を撮っていったのだった。
具体的には、AのチンポをしゃぶらせてながらBはA夫人のマンコに突き入れて「ついでに、同じようにコイツもブチ込んどこうか」と、ディルドはなかったのでローター二つをアナルに差し込んでいったのだった。
本来は、それで苦しめさせてお仕置きにする予定だった。
だが、A夫人が「いぃぃ~、チンコいいぃっ。もっと頂戴! もっと、もっと」と、芋虫のようにムズムズと動きながら紫のマンコを濡らしてきたのには、里美ともども苦笑するしかなかった。
その声に触発されたのか、A、Bともにギンギンにエレクトさせて腰をグラインド、「うっ!」とか「締まるっっ!」と叫んでいたのである。
趣味と実益を兼ねていたとは、チームワークが強いわけである。
その光景を見取れそうな俊一だったが、里美に肘をつつかれると我に返り、
「たとえ奥さんがスキモノだろうと、2度と近寄るなよ。あと、東雲に泣きついたりするなよな。返って、やられるぞ」
と、釘を刺しておいた。
念書も3人それぞれに書かせて、これにて終了。2人で恭子を挟むように連れ出して、彼女のフィットは里美が、俊一は自分のR34スカイラインでラブホを出ていった。
出がけに支配人に、約束の褒美をわたすと「黙ってましたよ。そちらも、くれぐれも内密に」と笑顔で送り出してくれたのが印象的だった。
支配人の弁は本当で、俊一たちは無事にラブホ街を脱出してから恭子を引き渡しに再び浦和のTホテルのラウンジへ。
そこで俊一は、仮谷に奥方を引き渡して仕事を終えたのだった。
顛末
パーキングへ行くと、GPS発信機と盗聴器を回収してニヤニヤしている里美を乗せて彼女の愛車・ユーノスロードスターが駐めてある大宮駅まで送って行った。
「何なのよ、あの3人。俊さんの事だから調べてあるんでしょ?」
里見が聞いてきたので、俊一は、
「潰れそうなスナック経営者夫妻と、常連客だよ。小遣い稼ぎとセックスの趣味が合うのでつるんでたらしいよ」
と、守秘義務などクソくらえで教えてあげたのである。
「ふ~ん」
里美は、それだけで興味を失ったらしい。あとは主に最近の俊一の下半身事情を根掘り葉掘り聴きながら、「ギャラ頂戴よ」と言って右手を差し出してきた。
「あいよ!」
俊一は封筒に入れた危険手当込みの諭吉10枚を手渡すと「また、よろしくな」と手の甲にキスをして里見を駅前で降ろしたのだった。
俊一は次の案件も決まっていて、懐が暖かく心が豊かになっていくのを体感していた(笑)。つい、昔馴染みの里美の前でニヤニヤしていたのだろう。
その姿を見た里美が、追いかけてきて、
「待ちなさいよ!」
と、怖い古女房のような顔をして再び助手席に乗り込んできたのである。
「ギャラも入るんで、あの上の階の女と遊ぶんでしょう。アタシの方がつきあいが古いんだからね」
と叫んで、そのまま埼玉スタジアム裏まで強引に誘導された。
「遊べないようにシてやる」
今度は彼女が手コキとフェラで、玉、茎、竿と責めていき、ついに俊一の溜まった精子を飲み込んでしまった。
里美は美也子の存在に気づいており、年齢が近いせいか、やたらと対抗してくる。それは、美也子も同じだが…。
そして、その一件から半年後。俊一は“訳アリ物件”のために光熱費を手渡ししに不動産屋へ赴いた。その時に「あの例に年の差夫婦、離婚したらしいよ」と聞かされた。
変に調教しようとなどしないで、「最初から気の強いオンナにしとけば良かったのにな」と小声で呟いて、俊一は仮住まいの雑居ビルに帰っていったのだった。
(了)
少しのつもりがこんな時間
一気に読み終えた。
細かいとこまでマニアック。
面白い
うぞんけ さん 2020年11月29日