巣立ちの季節 (Page 3)

考えてみれば可笑しな話だが、陽菜にとって蒼は絶対だった。

何があっても守ってくれるし、何があっても自分を裏切らない。

そう刷り込まれているからこそ、蒼の言葉に従ってしまう。

陽菜を一度ベッドから立たせる。

「ズボン、下げて」

「え」

「下げてくれないと、わからないだろ?」

でも、と逡巡する素振りを見せるが蒼が「ほら」と声をかければ、おずおずと従った。

「へぇ」

現れたパンティはやや子供っぽいと言わずにはいられないデザインだった。

陽菜の容姿は見た目が派手だから期待外れ、そう言われたかもしれない。

ギャップ萌え、そんな言葉を言う相手でもなかったのだろう。

白地にパステルカラーの花模様。

申し訳ない程度のフリルとリボン。

「子供っぽい?」

「うーん、そうだな」

蒼の言葉に落ち込む様子を見せる。

しかし蒼としては別にどうでもいい。

キャラクターものを穿いているところから知っているのだ。

「もっと派手な方がいいのかな」

例えばレースとか、と陽菜が口にするのも子供っぽく感じた。

「下着で態度を変えるような奴は止めておけ」

「でも、気分が出ないって」

気分。

陽菜と一緒にいるだけで十分すぎるだろう、と蒼は思うが「そうだなぁ」と思案顔を浮かべ陽菜の尻を撫でた。

「きゃ!」

「肉付きも悪くないのにな」

触られた衝撃よりも、誉められる方に気持ちが揺れ蒼への非難はない。

「お尻、悪くない?」

「悪くないよ」

そう言ったかと思うとおもむろにパンティのサイドから手を滑りこませる。

「お、おにいちゃん…や、」

「さわり心地も悪くない」

「ん、でも、やめてぇ」

むにむにと揉みしだけば、妹の目が潤む。

「なんだ、感度悪くないじゃないか」

「これ、は…驚いてるの…」

そうか、そう言いながらつるりと手を滑りこませる。

その先は勿論膣口の上を指がするりと撫でて行った。

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