初心な初めての誘惑 (Page 5)

「風花さんっ、風花さんっ!」
「あぁっ、あっ! 藤生せぇんっ、ぱぁぃっ! ひもちいいですぅ!」

 優しく、ときおり激しく、再び優しく、リズムよく藤生先輩の腰が動く。
 そのたびごとに、私の体が反応し、室内に嬌声がこだまするのだった。
 ただただ気持ちよかった。
 でも、経験がない私はどうしたらよいか分からないまま、申し訳なくて藤生先輩に声を掛ける。

「ごめんなさい。私、初めてで……。こんな時、どうしたら良いのか……。えっと、気持ち良いですか?」

 足を持ち上げたまま、藤生先輩は私の顔をじっと見つめてきた。
 きっと私は恥ずかしい顔をしているのだろう。
 でも、そんな顔を見てもらうのも、少しだけ嬉しかった。

「そ、そんな顔で見つめられたら……益々抑えられなくなっちゃいますよ」
「あぅ、あっ……ああっ! はっ、はげしぃっ!」
「風花さんっ、私はずっと君とこういうことをしたいって思ってました。俺は君の指導担当の先輩なのに」
「……良いんですよ、私も……、私も一緒だったから……」

 再び藤生先輩の顔が近づいてくる。
 お互いの舌を絡ませて、ヌチャヌチャと淫靡な音を立てながら深くキスをかわした。
 もちろん、お互いの腰はずっと動き続けている。
 藤生先輩もそうだが、私ももっと気持ちよくなりたいと自然に腰を振っていた。

「藤生先輩、私……もう、だめっ……」
「私もです。いきそうですっ」

 全長に身を委ねながら、私はふと藤生先輩の名前が呼びたくなった。
 確か――、そうだ。

「一緒、一緒にっ……イきましょ……公成さぁんっ!」

 お互いの気持ちと快感が一緒になったのだろう。
 私は一際大きな声を上げて、今晩何度目か分からない絶頂を迎えたのだった。
 もちろん、一番気持ちよかったのは言うまでもない。
 そして、ゴム越しにもドクドクと公成さんの精液が私の膣奥を打ち付けているのを感じていた。

(これ……、コンドームがなかったら、どうなっていたのかしら……)

 はっきりと肉の棒を囲んでいる私の膣肉も、公成さんの生命の液体を欲しているのがよく分かった。
 もっと出して欲しい、そう思って蠕動しているのを感じる。
 私は、今度は生でしたいなと思いながら、公成さんの首を抱くと、息も絶え絶えの中、耳元で囁いた。

「公成さん……すき……」

(了)

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