汚れた寝室 (Page 7)
書斎の床に、ぱたぱた、と精液が溢れる。
静香の夫である貴之は、出張を終えて帰宅した後にまず確認した夫婦の寝室の隠しカメラ映像に見入っていた。
妻の不倫に気づいた時、貴之はまず証拠を押さえようと思った。
そしてその証拠を突きつけて離婚しなければならないと考えていた。
しかし、実際に夫婦の寝室で行われた妻と間男の不倫セックスの映像を見た時、貴之は言いようのない強烈な興奮を覚えていたのだった。
妻に不倫を問い詰めなければならないと思う。
しかし、自分には絶対見せないはしたない顔で、はしたない声で快楽を貪る妻の姿はあまりに淫らで貴之を魅了し、いつしか貴之はこれまでにない興奮の中で自慰行為に至っていた。
それが癖になってしまった貴之は、今では妻の不倫ビデオコレクターのようになっている。
自分が家を空ける日には必ずカメラを設置し、そうと知らず不倫セックスに溺れる妻の姿を記録している。
いつか、これを妻に見せる日が来るかもしれない。
青ざめる妻の顔を想像すると、それだけで貴之のペニスは興奮に硬くなる。
あるいは自分の目の前で、あの間男とまぐわって欲しいと望む日が来るのかもしれない。
平穏な夫婦の隠された欲望とその発散。
いつか露見することをどこかで望みながら、全員がそれぞれの欲望に溺れていくのだった。
(了)
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