没落令嬢監禁凌辱 (Page 3)

吐くというのは、中々に体力を消耗する。

小夜子は全裸で後ろ手に縛られ、ホースの水とブラシで雑に体を洗われる間、恨めしそうな顔をしながらも大した抵抗は見せなかった。

芽衣と西村はそんな小夜子を床に転がしたまま、目の前で豪勢な夕食を食べ始める。

…ぐぅぅう〜…

程なくして、部屋にくぐもった音が響いた。

小夜子は恥ずかしそうに体を丸め、なんとか誤魔化そうとしているようだったが、空っぽの胃は立て続けにぐぅぐぅと間抜けな音を立てた。

「食べたいんですか?」

西村の問いかけに、小夜子は黙って頷く。

「以前は犬の餌だとおっしゃった、僕の料理を?」

「…!」

いつだったか、朧げにそんな事を言った記憶もある。

本当にそう思っていたわけではなくて、ただその時食べたいものと出てきた料理が違ったのだ。

「お嬢様のリクエストにお応えしようと、一生懸命作ったんですが」

「あっ、あれは…ちょっと気が変わって…」

「…はぁ…言い訳の前に、ごめんなさいも言えないの?あんたのつまんない気まぐれで、何人クビになったのかしら?」

芽衣はご馳走様、と言って、テーブルに残った料理を凹んだアルマイトの皿に移した。

「でもまあ、食べさせてあげないこともないけど…」

近付いてきた美味しそうな食べ物の香りに、またお腹が鳴った。

「どうしたらいいと思う?お嬢様」

「…」

無様な真似はしたくないが、いらないなどと言えば今後いつ食事が出るかは分からない。

…自由になったら覚えてなさいよ。

小夜子は心の中で毒づきながら、弱々しい声で言った。

「…ごめん、なさい…ご飯…食べさせて下さい…」

「ちゃんとやって。声が小さい」

「あ…余り物で良いので恵んでください…お願いします…!」

昨日まで、欲しい物は何だって手に入った。

それが今や、床に額を擦り付けて懇願しなければ、使用人の残飯すら与えられない。

「あらあら、そんなにがっついちゃって…野良犬かしら…?」

手を縛られたまま皿に顔を突っ込んで食べる小夜子を、二人は怪しい笑みを浮かべながら眺めていた。

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