乙女は兄のために処女を捧げる (Page 10)

「そろそろ出すぞ、受け止めろよな」

 後背位の姿勢に移った真沙貴は激しく充姫を責め立てた。
 雄の絶頂が近いことを充姫の雌の部分はしっかりと感じ取っていた。

「ひぃん! くぅん! くるくるくるくるぅん!」

 同調するように昂ぶりを抑えることができなかった。
 ひたすら快楽を追い求めるように腰をすり寄せる。
 潤みに満ちた肉壁が真沙貴の分身に吸い付き、蠢くように包み込んでいた。

「うっ! ふっ、射精すぞ!」
「あぁ……ッ! アンッ」

 真沙貴の肉棒が一際膨らむと充姫の奥めがけて精を迸らせた。
 中に出されたことのへの恐怖よりも、男の熱水の温かさと、雌の本能に押し潰されて、充姫は幸福感で満たされていた。

「どうだったかい? 充姫」

 未だに猛りが治まらない肉塊から充姫は目を離すことができなかった。
 その視線に気付いた真沙貴は、再び充姫と正面を向き合ってから、白濁液が零れている秘裂を貫いた。

「ああぁあっぁあっ!」
「まだ、満足してないみたいだからな、どうするかい?」

 聞くまでもない質問をわざとする真沙貴。

「…………す」

 ぼそぼそと呟く充姫を急かすように真沙貴は腰を振る。

「アンッ! ……あっ、……お、……おね、…が、いしますぅっ!」
「そうだよなあ。やっぱり、女は素直なのが一番だよ」

 そう言ってから再び真沙貴は充姫に口付けをする。
 今度は充姫の方から真沙貴の咥内に舌を伸ばし、積極的に絡ませていた。
 疑う余地がないほどに、充姫は楽しみ始めていたのである。
 結局、この後真夜中になるまで真沙貴と充姫は行為を続けた。
 始まったのは昼だったが、気が付けばとっぷりと夜の帳が訪れていた。

「早いもんだな、もう夜か……。なあ充姫、気持ち良いか?」

 腰を振りながら、真沙貴は分かりきった質問をする。
 数え切れないほど膣内に射精され、二桁に上るほどの絶頂を迎えていた充姫は、息も絶え絶えにヒュウヒュウ口から空気を漏らすだけだった。

「息切れがはええな、まだまだ夜はなげえぞ」

 そんな風に真沙貴が呟いたとき、部屋の外から小間使いが声を掛けてきた。

「真沙貴様、お取り込み中すみません。お客様が参られていて……」
「お前、俺が今何やってるか分かるだろう? まったく無粋な奴だな。で、誰だよ、客って」
「はい、藤井様と……」
「かかっ、ようやっとおいでなすったか。よし、隣の部屋に通せ、ただし俺は取り込み中だからちょっと部屋からはでれないから、襖越しに話すって説明しろ」

 それだけを言い伝えると、真沙貴は充姫の頬を張った。
 少しだけ、目を覚ましたところに真沙貴は囁くのだった。

「お前の愛しのお兄様がやってきたようだぞ」
「嘘? えっ、いやぁ、やめて、えっ?」
「おいおい、声を出すとあいつに聞こえるからな、せいぜい頑張りな」

 そう言って、真沙貴は充姫への攻めを再開した。
 ただ、それは先ほどまでと異なりゆっくりとしたものだった。
 膣奥まで届かせてから、じっくり時間を掛けて、音が出ないようにゆっくりと抜いていく。

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