5日目の夜 (Page 6)

「わたしも、すき…ゆうき、ゆうきっ…あ、あああああっ」

じわじわと続いて、髪の毛の1本にさえ行き届くほど広がる快感に葉月は全身で溺れた。
そして葉月がゆっくり腰を動かし始めたとき、挿入してからどれほど時間が経っていたのか2人とも認識してはいなかった。

「あぁおねがい…ゆうき…あ、あぁんっ」

膣肉のひだが細かくうごめき、ペニスをじゅるじゅるとしゃぶる。
今まで見たことのない乱れ方で愛情を表現する葉月の姿にいよいよたまらなくなった勇樹は、上半身は密着させたままでゆっくりとピストンを始めた。

「ああああっ、あ、あ、すごぃ、ゆぅきっ」

奥をこねるようなピストンに、葉月はがくがくと痙攣して絶頂した。
動かす前と比べて一回りも二回りも強い快感だった。

「ああ、イッく、イッて…る、んぁぁぁぁっ」

一段低くなった喘ぎ声に煽られて、勇樹は汗だくで腰を動かした。

「はづき…はづきっ」

ずっとこうして繋がっていたい気持ちと思い切り何度も射精したい気持ちがせめぎ合って、勇樹の思考を奪っていった。

「あぁっ、すき…ゆうき…っ、あ、いくいくっ」

「っ…でる、でる…ぅ」

「あぁぁぁっ、あ、あああっ…いっ…ぅぅぅぅ」

絶頂を続ける膣肉にぐにぐにと扱かれて、低く呻きながら勇樹は射精した。
膣奥に思い切りすべてを吐き出すと、葉月も勇樹を抱きしめる腕に力を込めた。
2人ともが、頭も身体もどろどろにして受け止めた、これまでにない絶頂だった。

*****

「ねえ、またする?」

隣でまだぐったりしている勇樹に葉月が話しかけると、勇樹はふふっと笑った。

「いや…うん、したい、けどね…」

結局あの後、2人はきつく抱き合ったまま3時間ほど繋がっていた。
萎えることのないまま勇樹は2回射精して、葉月は挿入中ほとんどの間葉ゆるく絶頂し続けていた。

最高に気持ちよかったことは間違いない。
込み上げる愛しさを、恥ずかしげもなくぶつけ合った幸福感も癖になりそうだった。
ただ、問題点もないことはない。

「ちょっと回復に時間かかるからなぁ」

勇樹が困ったように笑って言う。
行為を終えた時、それは夜明けよりまだ少し早い時間だったのだが、その後、2人は翌夕方近くまで眠りこけていたのである。
「力尽きた」という言葉がぴったりで、体力をかなり使い果たしてしまう行為であることもまた事実であった。

「確かに…ふふふ、でもすっごかったよ」

「記念日だけの特別編、にする?」

勇樹のおどけたような口調の提案に、葉月は嬉しそうに顔を綻ばせた。

「うん、それくらいがいいかも」

あの素晴らしい時間をたまに設けることができるなら、自分たちの夫婦生活はしばらく順調でいられるようだと葉月は思った。
それは、実際なにより嬉しい予感なのであった。

(了)

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