枯れ専美女は上司を襲いたい (Page 5)
「狭くてごめんなさい、お茶準備しますので座っててください」
彩は自分の上着を脱いでハンガーにかけると、狭いキッチンの電気ケトルに水を入れてスイッチを押した。
そして上着を着たまま座れずにいる正雄の背中にそっと触れた。
「っ…」
それだけで正雄はびくんと反応する。
「上着、かけておきますので脱いでください」
後ろからかけられた声が、いつもの部下の声より艶っぽく聞こえるのは自分がそういう風に意識しているからかもしれない。
「ああ、はい」
しどろもどろになりながら正雄は答え、上着を脱いだ。
彩は受け取った上着をハンガーにかけると、自分はベッドの上に腰掛けた。
「ゆっくり座ってもらえる場所がないんで、よかったら課長もここに座ってください」
自分が腰掛けているところの隣に手を置いて、上目遣いに彩が見つめてくる。
「いや、しかし…」
ベッドの上に並んで座ると、正雄は自分の久しぶりの欲望が抑えられなくなってしまいそうで少し恐ろしかった。
しかしそうかと言って、他に座るのに適切と思えるスペースもない。
「ちょっとでも、あったかいですよ、こっちの方が」
彩の微笑みが、妖艶に見える。
性欲に支配されて頭に血が昇るような感覚は本当に久しぶりのことで、正雄はどうしていいかわからなかった。
「じゃぁ」
そのつもりで誘われ、そのつもりで部屋に入ってもまだ怖気付いている感覚と、暴れ出しそうにふつふつと胸に湧いてくる強烈な欲望とに挟まれて、正雄は混乱した。
正雄が困った顔のままベッドに腰掛けると、彩は待っていたとばかりにぐっと距離を詰めて正雄の太腿にゆっくり手を這わせた。
ぞわぞわと性感が昇ってきて、正雄は思わず小さく息をつく。
「本当に嫌だったら、仰ってくださいね」
正男の顔をじっと下から見つめて、潤んだ目で彩は言った。
そして、正雄の眼鏡を両手で外すとそのまま口付けてきた。
「っ…」
ふわふわと柔らかく生々しい唇の感触、鼻の奥まで広がる女の匂いに正雄は脳髄が痺れるような快感を覚えた。
ちゅっちゅっと音を立てて、数回唇を押しつけ合うようなキスをした後、顔を離すと彩は持っていた眼鏡をテーブルに置いた。
「嬉しいです…ずっと課長とこうしたかったから」
そして明かりがついたままの部屋で、自分の着ていたものを脱ぎ出した。
真っ白で柔らかそうな肌が剥き出しになり、ブラジャーからはみ出しそうな乳房が服を着ている時より随分大きく見えて正雄は思わず生唾を飲む。
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