再会の夜に (Page 3)

社会人になってからも、2人は都合が合えばセックスをする関係を続けていた。
特定の恋人がいる時期もあれば、いない時期もあったが、そういうこととは関係なく達也と陽子は肉体関係を持ち続けていた。
無論、恋人がいる時期など達也にはほとんどなかったのだが。

何度も、自分の恋人になってほしいと口に出しかけた。しかしそれができないまま、陽子とのセックスだけに溺れていた達也は漠然とこのまま何も変わらず時間が過ぎていくのではないかと期待していた。

陽子がいよいよ婚活を始めた時にはやはり焦ったものの、それでも自分とは変わらずセックスしていたのであまり深刻に捉えなかった。

だから、陽子が結婚すると聞いた時には深く後悔した。
体がこんなに結びついているのだから、心も結びついているに違いないと思っていたのは自分だけだったのだと絶望した。

 

 

熱のこもった下半身が、陽子の体に密着している。達也は、荒々しく陽子に口付けた。

「ふぅ、っ・・・」

陽子の舌を口内でからめ取り、ねぶって吸い上げると、陽子は息の間から甘い声を漏らす。

ぐちゅぐちゅと音を立てて陽子の口内を犯すと、耳が良い彼女はその水音に反応して肩の辺りを震わせた。

「はぁ、はっ、あ・・・たっちゃ」

一度顔を離して陽子の顔を見ると、こちらを見る陽子の瞳はややうつろでぼんやりとしていた。

「気持ちよかった?」

「そんな、こと」

「とろんとしてるけど?顔」

こういう言い方は、今まで陽子相手にしたことがなかった。
陽子と関係があった頃はまだ若く、ほとんど無言でがっつくばかりで余裕のない自分を陽子がたしなめるように受け入れてくれていた。

だが今夜、達也は自分の全てを陽子にぶつけたいと思っていた。
陽子が心底発情している姿が見たかったし、徹底的に絶頂させたかった。

「はずかしい…シャワー浴びるね」

体を離して室内へ向かう陽子を達也は後ろから抱きしめた。

「いいよ、そのままで」

びく、と体をすくませた陽子は戸惑っているようだった。

「え、でも」

「我慢できない、早く陽子が欲しいんだ」

「たっちゃん?どうしたの、今日なんか、ひぁっ」

陽子が話している途中、ニットの裾から手を滑り込ませた達也はそのまま後ろから下着越しに乳房に触れた。

「あっ、ねぇ、ちょっとっ」

陽子は困惑しながらも、達也の手を強く拒否してはいない。

「んぅ…あっん」

甘い声が漏れるのを聞いてたまらなくなった達也は、ニットの中でブラジャーをめくり、あらわになった乳房を直接揉みしだいた。

「はぁ…んん…それっ、あっ」

乳房全体を、下からゆっくり揉むのが陽子は好きだった。快感が背筋をゆっくり上っていく感覚がして、ゾクゾクする。

達也は陽子の首筋をべろりと舐め上げる。

「ひぁっ、や、だめっ」

「何がだめなの」

わざと低い声で言って、達也は陽子の耳の下に音を立てて口付けた。

「やぁんっ、だって」

「陽子だって早くしたいだろ」

「…ずるい、たっちゃん」

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