退魔師マコト
この世界には闇がある。闇の中には魔物と呼ばれるものが存在している。人を襲い、食らう魔物。魔物の前では人は無力である。しかし、そんな魔物と戦う者がいた。退魔師と呼ばれる者。これはマコトという名の退魔師の物語。
夜の街。人気(ひとけ)がなく、街灯の数が少ない区画。
街灯の光が届かず、闇が生まれている場所がある。ソレは、夜が生む闇の中にまぎれていた。
闇にまぎれ、獲物が訪れるのを待っていた。
足音が小さく響く。スーツ姿の、キャリアウーマン風の女性が足音の主。
ソレは闇の中から、キャリアウーマンをジッと見つめていた。
今夜の獲物が決まった。
ソレは闇から闇へと移動し、キャリアウーマンの後を追う。
キャリアウーマンに襲いかかろうとしたときであった。
「人をコソコソ追いかけ回す奴のこと、なんて言うか知っている?」
ソレの後ろから女の声が聞こえた。
何だ? と思い後ろを見ようとするが、それよりも早く、ソレは後頭部に衝撃を受ける。
たまらずソレは倒れた。
キャリアウーマンは何かを感じたのか足を止め、後ろを見たが、何もない。
気のせいかと首を小さくかしげ、彼女は再び歩きだした。
後頭部に衝撃を受けて倒れたソレは、小さくうなりながら後ろを見る。
そこには右脚を蹴り上げた姿勢の女が立っていた。
ソレは後頭部に蹴りを受けたのだと察した。
夜空に浮かぶ月が、ソレに蹴りを叩き込んだ女を照らす。
癖のない茶色の髪を、セミショートにしている女。
整った顔立ちには、まだあどけなさが残っている。
その雰囲気から、ようやく20代になったという年齢であろう。
白いブラウスにベージュのVネックのニットベスト、ブルーのデニムのミニスカートにスニーカーという格好。
美女と呼んで過言ではない彼女の最大の特徴は、胸であろう。
ブラウスとニットベストを押し上げている膨らみ、それは軽く見積もってもFカップはある。
豊かな胸を持つ美女は、蹴り上げていた右脚を下ろし、
「ストーカーって言うのよ。犯罪よ、犯罪」
自分を睨んでうずくまっているソレに向かって言った。
trsikhiyjt
Muchas gracias. ?Como puedo iniciar sesion?
wihrnhdner さん 2024年11月20日