都合のいい僕たち (Page 2)

「……僕、面倒事に巻き込まれたくないんだけど」

 

鬱陶しそうな感じをあえて出したつもりだったが、姫野さんは怯まない。

 

「いいの。なにも気にしなくていいから、ね?」

 

そうして僕らは同窓会の一次会が終わると、連れ立ってホテル街へと赴いた。

あれよあれよという間に姫野さんの案内で一つのホテルに入り、シャワーを浴び、ベッドの上で僕は姫野さんに組み敷かれている。

タオル一枚だけの姫野さんは僕の中肉中背なつまらない身体を触り、嬉しそうに微笑んでいた。

 

「私、結婚したの。知ってるでしょ?」

「みんな話してたからね。旦那さん、けっこう有名どころの社長さんでしょ?これ、立派な不倫じゃないの?」

 

僕の言葉に、姫野さんはクスクスと少女のように笑う。

 

「そうかもね。でも、主人はけっこう年上な人でさ、全然エッチをしてくれないの。それでね、性欲は他の男で発散していいって言われてるの」

 

僕の柔らかいままのペニスに指を這わせながら、姫野さんは語った。

 

「それで、なんで僕に?いい男なら他にもいっぱいいるでしょ」

「んふ、それはさっきも言ったじゃない。学生時代のお礼。それに吉岡君、彼女いなさそうだし」

 

姫野さんの言う通り、僕は年齢と彼女がいない歴が同じである。

なんとなく馬鹿にされている気がするけれど、これも学生時代と同じことだと思うと納得がいった。

姫野さんの都合のいい男。僕は学生時代からずっと、その認識をされているのだ。

女の影が無い、言うことに逆らわない都合のいい男。それが彼女にとっての僕。

 

「ね、いいでしょ。気持ちよくしてあげるからさ」

 

僕のペニスに今度は舌を這わせながら姫野さんは言う。

今まで感じたことのない快感に、僕は思わず腰が浮いてしまった。

 

「ふふ、もしかして初めて?」

 

情けなさすぎてこの質問には答えられない。

姫野さんがクスクスと笑い、その吐息が敏感な亀頭にかかる。

むず痒いような感覚にもじもじしていると、姫野さんが僕のペニスをパクリと咥えた。

正直、僕のペニスはそんなに大きいものではないと思っている。

姫野さんもグポグポと音を立てながらスムーズにフェラチオをこなしていた。

少しの間自由にさせていると、ある程度舐め回して満足したのか、僕が射精する前に姫野さんはペニスから口を離した。

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