中出しして、お金で解決した話 (Page 9)

「んはああっ! 熱っ! あ、あああああっ! イってる! イってるのに、ま、またイクっ! い、いい、イクイクイクイクうっ!」

 アケミは俺に巻き付けた手脚にぐっと力を入れ、俺に密着しながら嬌声をあげた。
 ビクビクと痙攣しながらも、ぐっと腰を押し付けてくる。
 
 白濁液を吐き出す肉槍に膣壁が吸い付き、尿道に残った残滓まで吸いだそうとしているようだ。
 俺もそんな彼女を抱き締め、首元に吹き出した甘い汗を舐めるようにキスをしていた。
 愛しさが込み上げてくる。

*****

「あはは。まだ出てくる。……あきくん、出し過ぎ」
 秘裂から溢れ出す白い牡汁をティッシュで拭いながら、アケミが笑った。

「ごめん」
「んん、なんで謝るのお? いっぱい気持ちよくなったってことだから、いいじゃん。私もすごく気持ちよかったし」
「でも、生で中出しなんて」
「ははは。そだねえ。こんだけ出されたら、赤ちゃんできちゃうね。来週はちゃんと、ゴム用意しておいてね。双子になっちゃう」

 そう言って笑う彼女は、なんの心配もしていないようだ。
 事前にピルでも飲んでいるのだろう。
 俺は小さくため息を吐いて、居住まいを正した。
 スッポンポンで正座だなんて、情けない姿だが、今からもっと情けないことを話すんだから、仕方ない。
 
「あの、ごめん。……ちょっと、もう厳しくて……。今日のお金も足らないくらいだから、しばらくはーー」
「だめ」
「え?」
「んふふ。ま、あれから毎週だし? そろそろ貯金も尽きたんだろうなって思ってたけど……」

 彼女はそう言うと、四つん這いになって俺ににじり寄り、腰に抱きついて来た。
「この子が我慢できるわけないよねえ。まだ、今月は始まったばっかだし」
 ふにゃりとした俺のモノを頰に寄せながら、アケミが「にしし」と笑う。
 俺が何も言えずにその顔を見つめていると、不意に真面目な表情で見上げてきた。
 
「それに、できちゃったんだから、たった10万円くらいで済むわけないし」
「え?」
「女ってね、受精したってことが分かるらしいのよ。ま、私も半信半疑だったけど、さっきピンときたわ」
「そ、それは……」
「どうする?」

 アケミが小悪魔のような笑みを浮かべた。
 彼女の言葉を簡単に真に受けられないが、男には分からないなにかがあってもおかしくはない。
 堕胎の費用は30万円程度と聞いたことがある。確かに、10万円では足りないだろう。
 頭の片隅に「カードローン」という言葉が浮かんできた。
 
「んふふ。そうねえ。これくらいかな?」
 彼女はくるりと身体を回して俺の太股の上に頭を乗せ、伸ばした腕の人差し指を立てた。
「い・ち・お・く・円」
「っ! い、1億っ?」
「そ。サラリーマンの生涯年収の半分。……こ、この意味、分かるよね?」
 アケミの頰が赤く染まり、その笑みがフッと優しくなった。

(了)

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