45歳バツイチ男のモテキはラッキースケベから始まる。 (Page 11)

―――次の日。

 瞼の裏側に刺激を受け目が覚める…。気が付けば、すでに朝日が出ていた。
 
 (あ…寝てしまったのか。久しぶりにしたとはいえ、終わってすぐ寝てしまうとは…。)
 
 私は言うことを聞かない体を起こしながら、昨日の出来事を思い出す。年の離れた女性との行為…それも、私の事を好きだと言ってくれる女性。
 
 何十年も忘れていた女性と1つになる感覚を思い出させてくれた彼女に抱くこの感情はなんだろう。

「すー…むにゃ。」

 私の横で無防備に寝息を立てている彼女の頭を撫でながら私は耳元で囁く…。

「来海…起きてるのだろ?」

 私がそう言うと、寝ているはずの彼女はバツが悪そうに照れた笑顔になり、そっと目を開けた。
 
「バレました?ナイショで彰さんの寝顔見ようと思って早起きしちゃいました。」

 こんな、おじさんの寝顔を見てて楽しいのか?

「起きてから…ずっと?」

「はい!寝顔見ながら考えてたんですけど…私…ここに住みます!!」

「えええ…?」

「迷惑ですか?」

「迷惑ではないけど…会社の人にバレたら…。」

「バレても構わないですよ?私、もう辞めてますし。」

「世間体とか…」

「ひとり暮らしですよね?私も彼氏とかいませんけど。」

「一緒に暮らす準備とか…」

「必要な物は持ち歩いてますし、残りの荷物は引越し屋さんに預けてますから。」

「………。」

(ダメだ…なにも思い浮かばない…)

「他に質問はありますか?」

「…ありません。」

「じゃあ!問題ないですね!やった!」

 屈託の無い笑顔で私に抱きついてくる早瀬さん。
 
「えへへ、一緒に暮らす記念にもう1回セックスしましょ?」

「ええ…。」

 私は何年ぶりかのセックスで疲れが残っているのに…流石若い…。

「むー…イヤなんですかー?じゃあ…昨日私より先に寝ちゃったから罰ゲームって事にしてもいいですよ?」

(一緒の事じゃないか…私に選択権は無いよ。)

 さっきの天使の様な笑顔は何だったのか…私の上に裸で馬乗りになっている彼女の顔は、悪魔の微笑みの様に私には見えてきた。
 
「ふふふ、私はどっちでもいいんですよ。こうやって…彰さんと一緒に居られれば。」

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